習近平と軍部の権力闘争が激化 中共軍中枢に走る深い亀裂
中国共産党の第4回中央委員会総会(四中全会)の前後で、習近平と軍部中枢の張又侠派による権力闘争が激化している。台湾への武力行使方針や大規模粛清を巡り、軍内外で深刻な対立が続き、政権と軍の構造変化に注目が集まっている。
四中全会の前後、軍内部で権力再編が一段と激化している。軍のナンバー2である張又侠派が習近平による粛清に反発し、台湾への武力行使方針をめぐる対立が表面化している。2025年の四中全会での人事配置では、中央軍事委員会副主席の任命が軍内で続く激しい権力闘争を象徴している。
複数の軍関係筋によれば、中央軍事委員会副主席の張又侠と習近平の間では「台湾に対する武力行使の是非」をめぐり深刻な対立が生じたという。ある関係者は「張又侠は複数の内部会議で即時の武力行使に明確に反対し、台湾の防衛体制はイスラエルに次ぐ水準で、ウクライナを上回ると指摘した。両会前には、アメリカ・日本・オーストラリアおよびファイブ・アイズ(五眼同盟)が介入する可能性が極めて高いと警告し、戦いが長期化すれば中国国内の不安定化を招くと主張した。また、解放軍の現有兵力と後方支援体制では長期戦の維持は困難だと訴えた」と語る。
関連記事
中国の企業・政府・家計の債務残高が、2025年末にGDPの約3倍に達した。政府の利払い費は財政収入を上回るペースで増加。不動産不況による地方財源の縮小や過剰投資も重なり、景気を下支えする政策の余地が狭まっている
中共は、党員数が1億人を超えていると称しているが、過去数十年間、国内での人の移動や出国、人々の意識の変化などを背景に、党員は党組織から徐々に離れるようになった。党が最も恐れているのは、公に離党を表明され、不利な政治的影響が生じることだという
中国銀行業は利益減少と不良債権増加が同時進行し、利ざやは警戒水準を下回った。表面上は安定を装うが、地方債務や不動産問題など簿外リスクが拡大。外資の撤退も進み、構造的な脆弱性が鮮明になっている
4月の対中直接投資は前年比26.1%減。債券売却やデータ規制強化を背景に外資撤退が進行し、景気減速も鮮明に
4月8日、習近平は中国国防大学で行われた全軍高級幹部向け研修の開講式に出席したが、出席した上将はわずか3人だった。国防大学学長の肖天亮上将は姿を見せていなかった