ジミー・キンメルは、2025年5月20日、カリフォルニア州ビバリーヒルズのビバリー・ウィルシャーで開催された、女性メディア連盟財団主催の第50回グレイシー賞授賞式でステージ上でスピーチを行った(Kevin Winter/Getty Images)

検閲か 市場原理か ジミー・キンメル番組打ち切り騒動

突然、「検閲だ」という声が巻き起こっている。深夜番組の司会者が、視聴者やスポンサーの反発を受けて番組を打ち切られたからだ。司会者の名はジミー・キンメル。いま、同僚たちが彼のために必死に訴えている。ここで、その経緯を振り返ってみるのがよいだろう。

2023年、フォックス・ニュースはタッカー・カールソン氏を解雇した。彼は長年にわたり絶大な人気を誇る番組を持っていたが、製薬業界からロシア・ウクライナ問題、中東情勢に至るまで、局の方針から外れる発言を繰り返していた。多くの人が「検閲ではないか」と推測した。しかしカールソン氏自身は「検閲された」とは一度も言っていない。彼は新たに自分のチャンネルと番組を立ち上げ、どちらも大きな成功を収めた。

これまで何度も、カールソン氏が自身の解雇について語るのを耳にした。多くはインタビューでの質問に答える形だ。彼がその話題に触れるとき、いつも穏やかで、決して苦々しさを見せない。長く自分を起用してくれた放送局に感謝を述べ、かつての同僚や上司に温かさを示す。そして「会社には必要に応じて人材を増やしたり減らしたりする権利がある」と語った。

▶ 続きを読む
関連記事
トランプ政権が敵対的政権の金融センターを標的に定めたことで、中国に対する米国の「戦略的曖昧さ」の時代は終焉を迎えた
トランプ政権が難航するCDC局長人事で指名したシュワルツ氏。巨大保険会社の幹部歴を持つ彼女は、コロナ禍の「負の遺産」を隠蔽するのか、それとも真相究明に動くのか。組織改革と利益相反の狭間で揺れる米公衆衛生の核心に迫る
ある冬の夜、一頭の牛の最期に立ち会った牧場主の告白。「効率」や「平等」という言葉では片付けられない、命を背負う責任と、過酷な現実に立ち向かう「男らしさ」の本質を紹介する
AIがもたらす「豊かさ」は、しばしばインフレを過去のものとし、貨幣さえ意味を失わせる未来像と結びつけて語られる。だが、その見方はあまりに楽観的だ。AIが供給力を押し上げても、価格も貨幣も、そして経済の摩擦も消えはしない
イランは反撃されることはないと過信し、代理勢力を通じた挑発を続けてきた。しかし、トランプとネタニヤフという「ルールを厭わない」指導者の登場が、その慢心を打ち砕く。軍事拠点を破壊され窮地に陥るイランの誤算を暴く