取材の裏方か 監視の目か 中国のニュースアシスタントの素顔
中国で活動する外国メディアの記者は、中国人の「ニュースアシスタント」(フィクサーとも呼ばれる)に大きく依存している。彼らは翻訳、取材先との交渉、各種事務手続き、記者への同行などを担い、外国人記者にとって不可欠な存在だ。
しかし、多くの国とは異なり、彼らは外国メディアに直接雇われているわけではない。中国の法律では、必ず中国共産党(中共)外務省の管理下にある国営の人材派遣会社を通じて雇用される。つまり、取材活動を支える「橋」となりつつ、当局の監視網の一部として機能せざるを得ない立場にある。
従来、ニュースの本質は社会の正常さや美しさを讃えることではなく、「第四の権力」として政府や社会の権力を監視・抑制することにある。しかし中国では、ニュースはしばしば中共によって自己賛美の道具に仕立てられている。そしてニュースアシスタントの役割も、ときに当局が外国メディアの活動を監視するための手段として利用されている。
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