虚構が作る歴史『ベルサイユのばら』と歪められた日本人の革命イメージ
第3回:バスティーユ襲撃の真実――革命の血塗られた幕開けと歴史の再考
漫画『ベルサイユのばら』の映画版は、昨年(2024年)の秋に公開された。原作の漫画は池田理代子氏によって描かれたものであり、「少女漫画」あるいは「恋愛小説」と呼ばれるジャンルに属している。本記事はこの映画、そして原作漫画について論じる全5回シリーズの第3回目の記事である。
この映画は、フランス革命の要として描かれる1789年7月14日のクライマックスで終わる。しかしながら、ここでもまた作者は、いまや真摯な研究を行う歴史家の誰一人として支持しない、共和国の公式見解をなぞるものでしかない。この日が歴史上特別に重要でなかったことはよく知られており、むしろ革命軍による虐殺の始まりの日であったことで広く知られている。
さらにここで、映画は厚顔無恥にも事実を捻じ曲げる。王党派の将校およびバスティーユの兵士たちが発砲し、激しく抗戦して多くの血が流れたかのように描写するが、それは虚偽である。実際には、バスティーユの指揮官は発砲を拒否し、崩壊寸前の要塞の門を開放したのである。だが、その結果として彼は槍の穂先によって首を刎ねられることとなった。
関連記事
米国はイラン戦争でミサイル備蓄の約3分の1を消耗。補充に数年を要し、日本・台湾の対中抑止に影響する可能性が指摘される
ロシア軍は戦車約1万2千両を失い、T-90Mも撃破されるなど装甲戦力が深刻に消耗。ドローンと対戦車兵器の普及により戦術は大きく変化し、戦車の役割そのものが再考を迫られている
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
経済・軍事・資源・技術の各分野で米国が優位に立ち、中国共産党は依然として対抗困難とする論考。人口規模や成長神話の裏にある構造的弱点を指摘する
米下院で可決された「強制臓器摘出阻止法案」を巡る、中国共産党の生体臓器収奪に関する公聴会の解説記事。法輪功やウイグル人等から臓器を強奪する非人道的な国家犯罪の実態と、米国の超党派による対抗措置を報じる