日中外相会談 経済・安全保障分野で協議
外務省の発表によれば、7月10日午前11時20分(日本時間同日午後0時20分)から約45分間、マレーシアで開催されたASEAN関連外相会議の場で、岩屋毅外務大臣と中国の王毅外交部長による会談が行われた。両外相は、昨年12月および本年3月の相互訪問以降も続く日中間の協議の一環として、経済や安全保障など多岐にわたる課題について意見を交わした。
経済分野では、中国によるレアアースや磁石の輸出管理をめぐり、岩屋大臣が日本企業への影響について懸念を示し、輸出許可申請手続きの迅速化を求めた。これに対し、王毅部長は、関連規定を遵守し必要な手続きが取られていれば、日本企業の正常な需要は確保されるとの立場を示した。
日本産水産物の輸入規制に関しては、両外相が中国当局による日本産水産物の輸入再開に向けたプロセスが進展していることを確認し、岩屋大臣は残る10都県産の輸入規制の早期撤廃を要請した。日本側はこれまで、国際原子力機関(IAEA)などによる安全性確認を根拠に、科学的根拠に基づく対応を中国側に求めてきた経緯がある。一方、中国側は福島第一原発の処理水海洋放出を理由に規制を継続しており、両国間で規制の根拠や妥当性について見解の違いが存在している。なお、一部の専門家は「中国側の規制には政治的要素が含まれる」と指摘しているが、会談の場で両政府がこの点について直接的に言及した事実は確認されていない。
関連記事
中東情勢の緊迫化と中国の石油買い占めによるエネルギー危機が迫る中、高市首相はアジアの供給網を強靭化する新枠組み「パワー・アジア」を発表した。医療物資確保など日本経済防衛の要となる施策を解説
日本とポーランドの関係が新たなフェーズへ。「包括的・戦略的パートナーシップ」への格上げと、Xで明かされた両首脳の知られざる舞台裏
日本とポーランドが共同声明で台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて確認したことを受け、中華民国外交部は15日、日本とポーランドが共同声明の形で台湾海峡情勢への重視を示したのは今回が初めてだと表明した。
片山さつき財務相とベッセント米財務長官は15日、ワシントンで会談し、中東情勢を背景とした原油や為替市場の動向について連絡を緊密化することで一致した
日本政府は15日、アジア地域18か国および国際機関が参加する「AZEC+オンライン首脳会合」を開催した。高市早苗首相は中東情勢の悪化で影響を受けるアジア太平洋諸国に対し、エネルギー調達などを支援するための100億ドル(約1兆6千億円)規模の金融協力を実施すると表明した。