2025年6月下旬、上海市の裁判所で、陳情民の秦義栄氏が傍聴を妨げる公安と裁判所職員に抗議する様子(本紙取材協力者提供/大紀元合成)
「公開裁判なのに、なぜ入れない?」

中国の「公開裁判」は名ばかり

6月下旬、上海市内で、政府による不当な扱いを訴える市民(陳情民)による裁判が相次いで開かれた。しかし「公開裁判」とされながらも、傍聴を希望して集まった多くの市民は裁判所の門前で締め出され、現場には、大勢の公安が傍聴希望者を監視するという異様な光景が広がった。

憲法で保障されているはずの公開裁判の原則は、実際には形骸化し、集まった市民たちの間に強い不信と怒りが広がった。

特に注目を集めたのは、秦義栄(しん・ぎえい、女性)氏の健康被害に関する民事裁判である。2003年に、秦氏は自宅を不法に取り壊され、当時の裁判官・劉亮(りゅう・りょう)によって、不当判決を受けたが、控訴の末に逆転勝訴した。しかし、それ以降、劉亮から報復として暴行や嫌がらせを繰り返し受けてきたと訴えた。頭部を殴られて縫合、歯を折られ、流産、視力障害、夫の死に至るまでの深刻な被害を受けたが、劉亮は現在に至るまで一切の責任を問われなかった。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の農村で高齢者の自殺が増え続けている。理由は貧困でも病気でもない。「子どもに迷惑をかけたくない」という思いだった。制度が支えない社会で、老人たちは声を上げることもなく静かに消えていく
中国共産党国防部発表で、中央軍事委副主席・張又俠と参謀長・劉振立が「重大な規律・法律違反疑い」で調査中。1月の高官研修欠席で憶測広がり、独立評論家は軍高官17名拘束を指摘。法学者は習近平政権の軍粛清が党衛軍を脆弱化させると分析
中共国家統計局が12月青年失業率16.5%(4か月連続低下)と発表も、専門家は「農民工除外で実態反映せず」「隠れ失業過多」と指摘。大学卒1222万人超の就職難が深刻化、中国経済悪化の警鐘
中共第20期四中全会向け特別研修班開講式で、中央軍事委副主席張又侠ら高官が欠席。北京市軍関係者の招集、張又侠親族連行の情報も。習近平と張の対立か、軍権再編の兆しと評論家分析
中国で旧正月を前に農民工の賃金未払いが深刻化。天津、貴州、重慶などで抗議相次ぎ、飛び降り事件も。経済低迷と財政逼迫が社会不安を煽る