中国の海運大手である中遠グループのコンテナ船がパナマ運河を通過している様子。(Luis Acosta/AFP via Getty Images)

世界が激変 世界的実業家 李嘉誠がパナマ運河の港を緊急売却

香港の実業家 李嘉誠氏は3月4日、パナマ運河の両端に位置するバルボア港とクリストバル港を含む世界23か国43港湾の資産90%を米資産運用会社ブラックロックに190億ドル(約2兆8122億円)で売却した。

米中対立が激化する中、世界最大級のターミナルオペレーターとしての地位を築いてきたCKハチソン(長江和記実業)のこの決断は、トランプ政権の「中国共産党(中共)による戦略資産の取得阻止」政策と深く関連していると専門家は分析している。

トランプ大統領の就任以来、彼は世界を驚かせる計画をいくつか発表した。その中でも特に注目を集めたのが、パナマ運河を取り戻すという計画である。この試みはパナマ政府の反発を招き、多くの左派からも批判を受けた。しかし今週、パナマ運河の両端の港を管理していた香港のCKハチソンが、港湾の権益をアメリカ資本主導の企業に譲渡することを発表、世界20か国以上にある40以上の港湾・ターミナルの運営権からも撤退することになった。

▶ 続きを読む
関連記事
カナダと米国の対立背景にある「経済安全保障」の課題を解説。米市場へのアクセス維持と中国への依存回避という板挟みのなか、CUSMA交渉でカナダが直面する主権と強靭な戦略的バランスの必要性に迫る論評
中国が北極圏での存在感を拡大している。北方海航路の利用や軍民両用の研究施設を通じて地政学的影響力を高める北京に対し、民主主義諸国が「第二の南シナ海」化を防ぐため警戒と規制を強める動きを論評する
中国経済は消費の低迷や不動産危機、投資減少により厳しい現状に直面しています。唯一の支えである輸出も世界的な反発に晒されており、今後の成長持続には不透明感が漂う背景と現状を解説します
現在のAI投資バブルを火山現象の「噴煙柱崩壊」になぞらえ、過去のエンロン事件や世界金融危機との構造的類似性を指摘。SPVによる簿外債務や循環取引など、歴史が繰り返す危険な兆候と市場リスクを鋭く分析する
データ未検証のプレスリリースで株価が高騰する「プレスリリース主導の科学」の構造を浮き彫りにした論評。モデルナのがん治療発表や初期ワクチンの治験データを批判的に検証し、利益至上主義への警鐘を鳴らす