公平の罠――強制された平等にどう立ち向かうか
機会の平等は、現代の政治思想において普遍的に支持される理念の一つのようだ。誰もが賛成し、誰も反対しない。しかし、もし誰もがこの理念を徹底的に追求すれば、最も極端な全体主義に行き着くことになるだろう。なぜなら、それを実現するためには、人間の生まれ持った才能や環境による違いを完全になくす必要があるからだ。極論すれば、単一の胚からクローンを作り、幼児を均一に育成する施設を設けるような社会になる。
米国の連邦機関における多様性、公平性、包括性(DEI)の各部門の廃止は、官僚的支配の縮小に向けた歓迎すべき一歩である。確かに、一定の官僚組織は必要不可欠であり、場合によっては評価に値するもののだ。しかし、それが官僚的野心の口実となり、社会への影響力を際限なく拡大させることがあってはならない。
そもそも、DEI運動とは何を意味するのか。まず第一に、この運動は長期間にわたり(多くの場合、人生の少なくとも 4分の1の時間)教育を受けながらも、特定の技能や専門知識を身につけていない人々に職を提供することにある。こうした人々は、強い政治的信念を持ちながらも、実務的な能力には欠けることが多い。こうした人々は、自らを知的エリートと考えながらも、社会で相応の地位を得られないと不満を募らせる。シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」でカエサルが「キャシウスのような痩せて飢えた目をした男は危険だ」と語ったように、野心を持ちながら満たされない者は時に社会に対して破壊的になりうる。
関連記事
米NY発の神韻芸術団は共産主義以前の中国の伝統文化を全世界の観客に披露し、絶賛の声が相次いでいる。一方、中共は神韻に対し妨害や脅迫を行っており、各国政府からはこうした中共の妨害行為に対する非難の声が上がっている。
浜崎あゆみの2026年ツアー名「Scapegoat」に込められた表現者としての妥協なき矜持と不屈のメッセージに迫る
高市首相がスパイ防止法制定を推進中。世論調査で国民6割、企業8割超が支持。中国共産党の日本浸透が深刻化し、早期法制化の機運が高まっている。スパイ活動の実態と抑止の必要性を指摘
中国共産党は、同党の政権奪取前の中国社会を「万悪の旧社会」と形容し、同党が統治する現在の社会を美化しようとしているが、歴史的資料や証言からその定型句の虚偽性が見えてくる。中には、元国家主席・劉少奇の息子の衝撃的な証言もある
中国共産党が解体した場合、中国はどのような国家になるのか。米国在住の著名な人権活動家が、中国の将来を民主化、自由化、官僚特権廃止、私有財産保護、歴史公開などの観点から予測している