経済が発展しないのは市場経済が本質的に不安定なのか それとも政府の介入が原因?
ジョン・メイナード・ケインズ(イギリスの経済学者)の理論を受け継ぎ、多くの経済学者は市場経済を完全に信頼することはできないと考えている。市場経済は本質的に不安定であり、放置すれば自滅につながる可能性がある。そのため、政府や中央銀行が経済を管理する必要がある。ケインズ主義(公共事業など財政 出動による景気対策)の考えでは、経済をうまく管理するには、全体の支出をコントロールすることが重要だとしている。
この考えによれば、所得は支出によって生み出される。一人の支出が別の人の所得となり、支出が増えれば社会全体の所得も増える。つまり、支出こそが経済を動かす原動力である。不況時に消費者が十分に支出しない場合、政府が介入し、全体の支出を増やして経済を成長させる役割を果たすべきだと考えられている。
ケインズ主義の議論には、資金がどこから生まれるのかという視点が欠けている。例えば、パン屋が10本のパンを作り、そのうち2本を自分で食べたとする。残りの8本を貯め、それを使って靴屋から靴を手に入れる。この場合、パン屋は自分の貯蓄である8本のパンによって靴を購入するための資金を確保している。消費を支える資金は、まず生産される必要があるのだ。
関連記事
パナソニック創業者・松下幸之助が掲げた「水道哲学」と儒教の「仁」の思想の響き合いを描いた一文。モノづくりを通じて人々の生活を支え、社員の人格を育んだ希代の経営者の哲学と、その真意に迫る
中国による南太平洋への弾道ミサイル発射と米豪への影響、それに応じたインドの軍事・外交的対抗策、そしてトランプ政権下での米国の孤立主義回帰による「インド太平洋戦略」の変容と今後の国際情勢を解説する
UNRWAの浸透問題と対イスラエル偏重の決議、過去の不祥事が示す国連の構造的な不信。責任はなぜ上層部に届かないのか
中国共産党は長年、教育や情報発信を政治的な宣伝の道具として利用してきた。画一的な教育が独立思考を妨げる問題を考え、真の教育と愛国心のあり方を問い直す
倒産寸前のセラミックス工場から2つの世界的大企業を創り上げ、78歳で日航(JAL)再建を果たした稲盛和夫。「人間として何が正しいか」を問い続け、生涯をかけて体現した「敬天愛人」の真諦に迫る