盛夏の食材「とうもろこし」で暑さを乗り切ろう

の高温多湿な時期は、人体の消化器官や腎臓が影響を受けやすく、熱中症、食欲不振、下痢、むくみなどの症状が出やすくなります。

そんな時期にぴったりの食材が「とうもろこし」です。季節に合った食材で、手に入りやすく、まさに天からの贈り物です。古代では、とうもろこしのひげも薬として使われ、腎臓の炎症によるむくみ、膀胱炎、尿道結石、黄疸、糖尿病、高血圧の治療に広く利用されていました。

 

主な効果 利尿とむくみ解消

とうもろこしは、体内の水分代謝をスムーズにする効果があります。腎臓と膀胱の機能を助け、排尿を正常にし、余分な熱や毒素、不要な水分を尿として体外に排出します。

特にとうもろこしのひげは利尿作用が強く、とうもろこしのひげ茶を飲むことで、体内の余分な水分を排出し、むくみを解消し、湿気を取り除き、消化器官を健康に保ち、暑さを和らげる効果があります。

 

その他の健康効果

とうもろこしは、温でも冷でもない性質で、味は甘く、色は黄色です。これらの特徴は、消化器系を健康に保つ力があります。『本草綱目』によると、とうもろこしは「消化を助け、食欲を増進させる」とされています。とうもろこしは、食欲を増進させ、消化を助ける効果があります。

焼きとうもろこし(itor / Shutterstock)

 

低GIで糖尿病に適した食材

とうもろこしは甘みがありますが、血糖値の上昇を抑える低GI食品です。他の高GI食品に比べて、とうもろこしは血糖値に与える影響が穏やかです。

とうもろこしは食物繊維が豊富で、特に不溶性繊維が多く、消化を遅らせて血糖値の急上昇を防ぎます。『嶺南採薬録』には、とうもろこしのひげは血糖値を下げる効果があるとされています。「豚肉と煎じて糖尿病を治療し、尿道結石による痛みを和らげる」と記されています。

とうもろこしは季節に合った食材で、この時期に多く食べることで、軽い症状を早めに改善し、体調を整えます。

 

とうもろこしのひげ茶

市販のとうもろこしひげ茶のティーバッグを使い、パッケージの指示に従ってお湯を注ぐだけで簡単に作れます。はちみつやレモンを加えても美味しいです。

とうもろこしのひげ茶(Juliet Arza / Shutterstock)

 

<効果>

・利尿とむくみ解消 とうもろこしのひげは強い利尿作用があり、尿の出が悪い、水腫、腎炎、高血圧などの症状の治療に役立ちます。体内の余分な水分や熱を排出します。

・熱を冷まし毒を取り除く とうもろこしのひげは性質が穏やかで甘く、体の熱を冷まし毒素を取り除く効果があります。高熱や口の渇き、濃い尿などの症状の緩和に役立ちます。

・血圧降下 とうもろこしのひげは高血圧の補助治療に使われ、血圧を下げる効果があります。

・血糖値の調整 とうもろこしのひげは血糖値の調整に役立ち、糖尿病の補助治療として使われます。

・抗炎症作用 とうもろこしのひげは抗炎症作用があり、尿路感染や腎炎などの炎症の治療に使われます。

・胆汁の流れを良くする とうもろこしのひげは胆汁の流れを良くし、黄疸や胆嚢炎などの胆道疾患の治療に役立ちます。

 

<注意事項>

とうもろこしのひげは薬効が強いため、濃い茶として治療に使う場合は、医師の指導の下で行い、個人の体質や症状に適しているか確認することが重要です。

白玉煕
文化面担当の編集者。中国の古典的な医療や漢方に深い見識があり、『黄帝内経』や『傷寒論』、『神農本草経』などの古文書を研究している。人体は小さな宇宙であるという中国古来の理論に基づき、漢方の奥深さをわかりやすく伝えている。