6月7日、岸田首相は官邸で第1回サイバー安全保障分野会議に出席した(首相官邸)

【寄稿】能動的サイバー防御の知られざる本質 日米共同作戦に致命的混乱引き起こす恐れも

政府は7日、能動的サイバー防御(アクティブ・サイバー・ディフェンス)に関する有識者会議の初会合を首相官邸で開いた。岸田首相も出席し、河野太郎デジタル相に、早期に関連法案を取りまとめるよう指示した。早ければ秋の臨時国会に法案を提出することを視野に入れているという。

各マスメディアは大々的にこのニュースを伝えたが、そこで「能動的サイバー防御」の定義が微妙に違っているのが面白い。

例えば朝日新聞は「国の重要インフラに対する海外からのサイバー攻撃が発生しないよう、普段からネット空間を監視する。サイバー攻撃を受けてから事後的に対処するのでは遅いと言う発想が前提にある。怪しい動きを事前に察知し必要な場合は相手のサーバーに先制攻撃をして無力化する。欧米や中国は特に力を入れていると言われる分野だ」

▶ 続きを読む
関連記事
かつて世界が推進した「ネットゼロ」政策は、欧州の電力不足やエネルギー危機を機に見直しを迫られている。本記事では専門家の指摘やテック企業の方針転換を交え、極端な気候変動対策と現実の乖離を浮き彫りにする
世界の注目を集める米国の債務問題。しかし真の火種は、隠れた巨額債務と成長力欠如を抱える「ユーロ圏」にあるかもしれない。中央銀行の買い支えも限界を迎えるなか、次の国家信用危機の震源地となるリスクに迫る
原爆投下から81年。米国の決断は「悪魔の所業」だったのか、本土決戦を回避し無数の命を救う苦渋の選択だったのか。当時の軍事的・地政学的背景を再検証し、現代の独裁政権による核の脅威と兵器の本質に迫る
米海軍が射程460キロとされる新型超長距離空対空ミサイルAIM-424「マリス」の飛行試験を開始。F-35Cへの搭載やAIM-174Bとの役割、西太平洋の航空戦力バランスへの影響を解説する
中国国営メディアが生誕100年で称賛する江沢民元党首。しかしその裏には、天安門事件での台頭、法輪功迫害や「厳打」運動、形骸化したWTO公約など、隠蔽された弾圧と強権統治の冷酷な歴史的事実が存在する