トレハロースは、がんの細胞増殖や炎症、腸の健康に影響を及ぼす(SergeiShimanovich/Shutterstock)

トレハロース:健康上の利点が未開拓の甘味料(下)

続き

神経変性疾患は、ニューロン(生物の脳を構成する神経細胞)の機能が徐々に低下または喪失する病気で、特にパーキンソン病やハンチントン病が一般的です。これらの病気は、ケアや治療において大きな課題を呈します。最近の研究では、トレハロースがこれらの衰弱性疾患に対する治療的効果を提供することが示唆されています。

トレハロースは、主にオートファジー(自食作用)を介して保護効果を発揮すると考えられています。オートファジーとは、神経変性疾患において有害なタンパク質または不要な物質を除去する重要な細胞の浄化プロセスです。トレハロースがオートファジーを促進することで、これらの疾患の進行を遅らせるか、止める可能性があります。

▶ 続きを読む
関連記事
砂糖入り飲料が大腸がんの転移を促す可能性――最新研究が示した“甘い習慣”の危険性とは? 食生活が命運を左右するかもしれません。
砂糖より“体にいい”と思っていた人工甘味料が、がん治療の効果を下げる可能性が──。新研究が示すスクラロースの意外なリスクと、対策のヒントを紹介。
ゼロカロリー甘味料ステビアに新たな可能性。広島大学の研究で、発酵抽出物が膵臓がん細胞を死滅させる効果が示されました。
「ヘルシー」のはずが…?人気の砂糖代替品エリスリトールに脳卒中リスクの可能性。最新研究が示す意外な影響と、注意すべきポイントを解説します。
グルタミン酸ナトリウムが原因かもしれない片頭痛――その仕組みと予防法、除去ダイエットの方法まで。専門家の知見をもとに、自分に合った対処法を見つけるための一歩を解説します。