2024年5月10日、EU商工会議所が発表した「2024年の欧州企業の中国ビジネス信頼度調査」によると、中国が前年に国境を開放したにも関わらず、欧州企業の中国市場に対する信頼感は依然として低下傾向にあるという。写真は中国の工場のイメージ (Photo credit should read STR/AFP/Getty Images)

中国市場での投資信頼度が過去最低に=2024年の欧州企業の中国ビジネス信頼度調査

EU商工会議所が発表した最新の「2024年の欧州企業の中国ビジネス信頼度調査」によると、中国市場での欧州企業の投資信頼度は過去最低にまで落ち込んでいる。

多くの企業がビジネス環境の悪化と規制の障壁に直面しており、経済の不安定性と政策の不透明性が中国市場への信頼を損なう一因となっている。

EU商工会議所の5月10日発表の最新報告書によると、コロナ禍後の2023年、中国の国境開放後も欧州企業の中国市場への信頼は下落を続け、かつてないほど低い水準にまで落ち込んでいる。多くの企業が、中国でのビジネス環境が以前よりも難しくなったと感じている。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
中共が誇示してきた「一帯一路」は行き詰まりを見せており、世界の少なくとも14か国で労働者への賃金未払いが発生していると指摘されている。​
キヤノンは、中国・広東省中山市にあるプリンター工場を事実上閉鎖した。日中関係が急速に冷え込む中、同工場の生産停止は中国からの生産移転と戦略的撤退の象徴として受け止められている
中国経済の悪化が続く中、多くの若者が失業や低賃金に苦しみ、親の援助に頼って生活している
かつては国際資本の非常に人気のある投資先であった中国市場は、現在では高リスクの環境とみなされている。