【寄稿】日本のエネルギー政策、今が建て直し絶好の機会ー安全保障で見直しを
私は経済記者として1990年代後半から日本経済、そしてさまざまな産業を見てきた。中でもエネルギー産業の持つ力の巨大さ、社会全体に影響を与える存在感の大きさが印象に残り、働く人の真面目さに好感を持った。特にその中の電力産業に関心を持った。
また、東日本大震災とそれによる東京電力の福島第一原発事故、さらにその際の大規模停電と被災地のその後も取材した。1985年に大事故を起こしたウクライナのチョルノービリ(チェルノブイリ)原子力発電所にも行った。エネルギー産業の活動には、大変な危険が伴うことも認識した。こうした思い入れを持ちながら、エネルギー問題の報道をしてきた。
ところがそうしたエネルギー産業、特に電力業界で、政策の迷走が10年以上続いている。福島原発事故の後に、「原子力は悪」というイデオロギーや、原子力への反感という感情が、エネルギー問題を語る際に持ち込まれてしまった。それが影響して、さまざまな問題が起きている。その結果、ここ数年は停電危機など電力の安定供給は危うい状況になり、電力会社の収益は不安定になった。そして電力料金は上昇し、私たちの生活は苦しくなり、製造業に悪影響が出ている。今の結果を見ると、直近のエネルギー政策は失敗だったと評価せざるを得ないだろう。
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