フィリピンのマルコス大統領(写真)は10日、ワシントンで11日に予定される日米首脳との3者会談について、南シナ海の安全保障と航行の自由維持に向けた協力で合意する見通しだと記者団に述べた。写真はマニラで3月代表撮影(2024年 ロイター/Evelyn Hockstein)

日米比首脳会談、南シナ海巡る協力で合意見通し=マルコス大統領

[マニラ 10日 ロイター] – フィリピンのマルコス大統領は10日、ワシントンで11日に予定される日米首脳との3者会談について、南シナ海の安全保障と航行の自由維持に向けた協力で合意する見通しだと記者団に述べた。

協力の詳細は会談で協議するという。

マルコス政権は南シナ海で中国との緊張が高まる中、米国や日本と軍事的関係を深めてきた。米軍が使用できるフィリピンの基地をほぼ倍に増やしたほか、日本とは自衛隊とフィリピン軍の相互往来を可能にする円滑化協定(RAA)の交渉を進めている。

同大統領はドゥテルテ前政権が中国と結んだとされる、南シナ海のセカンド・トーマス礁(フィリピン名・アユンギン礁、中国名・仁愛礁)の現状維持を図る「紳士協定」の存在については否定した。

ドゥテルテ前政権の報道官は先月、協定があったことを認めたが、マルコス氏は合意の記録はないと言明。「秘密の協定を通じてフィリピンの領土、主権、主権的権利について譲歩したと思うとぞっとする」と語った。

<経済関係の拡大が主眼>

マルコス大統領は10日、記者団に、南シナ海問題で合意があるだろうが、今回の首脳会談の主眼は3カ国の経済関係の拡大だと強調。

ワシントンに出発する前の演説では「3カ国合意の趣旨は、われわれが繁栄を維持し、互いに助け合い、そしてもちろん、南シナ海の平和と航行の自由を維持できるようにすることだ」と述べた。

重要分野で日米との協力促進を模索するとも発言。具体的にはインフラ、半導体、サイバーセキュリティー、重要鉱物、再生可能エネルギー、防衛・海洋協力を挙げた。

関連記事
政府は、弾薬などの防衛装備品を生産する工場の国有化に向けた法案を、来年の通常国会に提出する調整に入った。7月に策定する経済財政運営の指針「骨太方針」にも、法整備の検討を明記する方向だ。共同通信が伝えた。
米国は中共に対する抑止力を強化するため、日本に中距離ミサイルシステムを配備する。これは米国が2019年に中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱して以降、日本に初めて中距離ミサイルを配備するものとなる
小泉進次郎防衛大臣は先日、三菱重工のドローン生産能力を視察した際の様子をX上で紹介した。しかしその後さらにXで「迎撃ドローン」調達事業への入札を公開で呼びかけ、スピードこそが防衛省の政策推進における最優先事項だと強調した。
立憲民主党の古賀千景参院議員による「豊かな子供は自衛官にならない」との発言に対し、元自衛官の地方議員有志が抗議声明を提出。発言を「自衛官への冒涜」と非難し、謝罪や再発防止を求めた
中国による「歴史ナラティブ戦」や沖縄を巡る認知戦の脅威に対し、日本はどう主権と安全保障を守るのか。16日参院外交防衛委での松田議員と茂木外務大臣の質疑から、日本の対抗戦略を紐解く