インド、スマホ輸出で中国・ベトナムに敗北も=副大臣
[ニューデリー 13日 ロイター] – インドのチャンドラセカール電子・情報技術省副大臣はシタラマン財務相に送った1月3日付の書簡と説明資料で、同国はスマートフォンの輸出競争で中国やベトナムに敗北する恐れがあると指摘、関税の引き下げによる世界的企業の誘致へ向け「迅速に行動」しなければならないと訴えた。書簡と説明資料をロイターが確認した。
スマホ生産はモディ政権が掲げる経済政策の柱となっている。政権は米アップルや台湾の富士康科技集団(フォックスコン)、韓国のサムスン電子といった世界的企業の誘致による景気のてこ入れと雇用の創出を目指している。
だが議会や企業のロビー団体は、高い関税が企業のインド進出を妨げる要因となっており、ベトナムやタイ、メキシコといった国々が部品への関税を引き下げてスマホ輸出競争で先行していると訴えている。
チャンドラセカール氏は資料で「インドは主要な製造拠点の間で関税が最も高いため、生産コストが高い」と指摘。「地政学的な要因により、サプライチェーン(供給網)から中国を外さざるを得なくなっている。われわれは今、行動しなければならない。さもなければ、企業はベトナム、メキシコ、タイに移ってしまう」と強調した。
この資料は年次予算に際して関税引き下げを求めるために提出された。財務省は一部の部品に対する関税を引き下げたが、他の多くの品目については要求に応じなかった。
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