中国のチップ輸入が直近20年で最大の落ち込み 米輸出規制受け
中国のチップ輸入は長引く経済不安および米国の輸出規制により、昨年、最大の落ち込みとなった。
世界最大の半導体市場である中国の集積回路(IC)輸入額は、前年と比べ15.4%減の3494億米ドル(約51兆円)となった。2004年のデータ以来最大の落ち込みとなり、2年連続の減少となった。チップの出荷額も10.8%減少した。
この急激な落ち込みは、世界のチップ産業の低迷が続いていることを浮き彫りにしている。中共の厳しいコロナ対策とパンデミック後の成長鈍化で、中国市場のチップ需要は特に影響を受けている。 また、世界最大の受託チップ生産大手TSMCの2023年の売上高は4.5%減少したが、経営陣は今年も健全な成長の軌道にあると述べた。
昨年、バイデン政権は、AIモデルのトレーニングが可能なエヌビディア社など、米国のサプライヤーが提供する最先端半導体への中国のアクセス制限を強化した。こうした中国企業に対するAIチップの輸出規制も、チップ産業の低迷を長引かせている。
一方、ロイターによると、過去1年間、中共の軍事組織、国有AI研究機関、大学が、米国は中国への販売を禁止しているにもかかわらずエヌビディア製品を少量購入し続けていることが明らかになっている。
関連記事

複数の情報筋によると、マイクロソフトが上海に設置していたAIとモノのインターネット(IoT)分野の社内研究施設をすでに閉鎖した。

自業自得か?習近平は外資誘致に向けて多国籍企業と会談した。独裁体制下の規制強化と政治的リスクが続く中国では…

中国の失業率が再上昇し、修士号取得者が作業員、博士号取得者が補助警察に応募する異常現象が発生。専門家は高失業率が無差別攻撃事件を含む社会不安を引き起こすと警告している。また、外資撤退やデフレ圧力の継続が状況を悪化させている。

日中関係は「日中ハイレベル経済対話」が22日開催され、経済協力を中心に進展している一方で、国民感情や安全保障上の懸念、中国の人権問題に関する懸念といった本質的な問題が置き去りにされている。

トランプ大統領が再びホワイトハウスに返り咲き、対中貿易攻勢を強める中、中国共産党(中共)当局は一部製品の対アメ […]