2023年11月24日、東京都心で東京タワー正式オープンした東京の最新超高層ビル、麻布台ヒルズ森JPタワーの夜景 (Photo by RICHARD A. BROOKS/AFP via Getty Images)

中国人による「不動産爆買い」で東京の住宅価格が急上昇 富裕層の資産脱出か

ここ数年、中国人の間で「潤」が話題になっている。「潤」とは中国共産党(中共)の厳しい統制の下で、どのようにして人やお金を「潤す」ことができるのかという意味だが、 最近、日本で不動産を購入することが中国人の「海外脱出」の手段のひとつになっている。

中共外貨管理局の統計によると、2023年9月の資金純流出額は2016年以来最大の539億ドル(約7兆6496億円)に達した。この事態の直接原因は、中国の政治環境と経済状況の悪化だと考えられる。新しい「反スパイ法」の導入、台湾海峡や南シナ海での緊張の高まりにより、多くの外資系企業が投資をやめ、富裕層も資産の海外移転を加速している。

中国の富裕層が海外に資産を移すなか、その一部が隣国である日本に目を向けている。中でも中国人による「マンション爆買い」は日本で社会現象になっている。日本商工会議所の小林健会頭は、東京で住宅を購入する中国人富豪が多く、東京の住宅価格があまりにも上昇し、一般家庭には手が届かなくなったと苦言を呈した。

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