「朝食にはパン」と決めている人も多いかもしれませんね。朝食にパンを用いる場合、日本でもやはりトーストにすることが多くあるようです。
しかし、トーストにするため長い食パンを1本(3斤)買ってきても、食べ終わるまでに何日もかかるかもしれません。そのようなとき、どのように保存すればパンの新鮮さを保てるでしょうか。これについて、イギリスパンの専門家から貴重な意見が寄せられました。
食パンに限らず、パンは新鮮さが失われると硬く、乾いた状態になります。パンはカビが生えない限り安心して食べられますが、鮮度が落ちると、あまりおいしくなくなるかも知れませんね。
英紙『デイリー・エクスプレス』によると、イングランド中央部にあるマシュー・コッツウォルズ製粉工場(Matthews Cotswold Flour)のパン開発マネージャー、ソフィー・キャリー(Sophie Carey)氏は、パンの保管方法のコツを以下のように紹介しています。
キャリー氏によると、パンを直接冷蔵庫に入れて冷やすべきではないと言います。「冷蔵庫の低温は、確かにカビの成長を遅らせます。しかしパンを冷蔵した場合、カビが生える場合よりも早くパンの新鮮さが損なわれるのです。これはパンのデンプン質が冷えることによって、結晶体に生まれ変わるからです」
キャリー氏は、パンをすぐには食べず冷凍保存する場合には「まずラップを巻き、さらにアルミホイルを重ねて冷凍庫に入れるように」と言います。こうすることにより、パンが凍って白い斑点が出たようになる「フリーザーバーン(freezer burn)」を防ぎ、風味を新鮮に保つことができるのです。
長く冷凍していたパンは、食べる前に室温に戻します。オーブンで焼くときは、水を少しかけて180度で10分間ほど焼きましょう。部屋いっぱいにパンの香りが広がって、まるで買ってきたばかりのような味がします。
キャリー氏は「パンを室温で保存する場合、密閉したパンケースに入れてから、さらに戸棚に収めると良い」と言います。安定した涼しい室温で、害虫や日光の影響から離れた場所でパンを保存すると、パンの新鮮さをより保つことができます。
また、適切に包まれたパンを、密閉したパンケースに入れることで安定した温度と湿度を保つことができるため、カビの繁殖を抑制できるうえ、パンの鮮度を保つことができます。
購入時に入れられていたプラ製の袋は、パンの呼吸を妨げ、湿気を袋の中に閉じ込めることで、カビの発生に適した環境を作ってしまいます。そのため、パンは直接プラスチック製の袋に入れるべきではないと、キャリー氏は述べました。
お店で購入したパンは、上手に保存すれば3~5日置いても新鮮さが保てます。
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