生活力旺盛な中国人でも、最近の倒産と失業率の高さには悲哀が漂う。 出口は見えず、泥沼にはまり込む感覚が拭えないという。 (Photo by China Photos/Getty Images)

中国経済の泥沼化 各業界での逆転現象

2023年上半期における中国人民銀行のデータによれば、中国国民の預金は増加の一途を辿り、新たに11兆9千億元(約248兆2千億円)が加わった。この過剰な貯蓄は、一般市民が消費を控えていることを示している。 

世界の多くの国々が物価上昇に直面している中、中国では物価が下降していることが注目される。現在、中国共産党(中共)の経済政策の低迷に伴い、国民の所得は減少し、消費削減が一般的な傾向となっている。経済専門家たちは、減少する所得に直面し、消費を中心とする家計が支持されなくなり、「価格が安い場所での購入」というアプローチがより実用的であると考えているのだ。 

低価格を売りにするECサイト「ピンドゥオドゥオ(拼多多)」の2023年上半期の売上は、前年比63%増となった。これは、創業者黄崢氏の純資産が2022年の1450億元(約3兆円)から2023年には2100億元(約4兆3827億円)に増加したことを反映している。一方、対照的にアリババや京東の売上伸び率はそれぞれ8%と4.6%に留まっている。 

▶ 続きを読む
関連記事
中共は、海外信託への資産移転、運用益、清算益を課税対象とする新ルールを発表。税率は20%で、過去の未納分も90日以内の申告を求める。香港の保険商品にも課税が広がると指摘
中国の自動車市場で、合弁・外資系ブランドのシェアが2026年6月に24.5%まで低下した。中国系ブランドは上半期に71.8%を占め、日米独メーカーは販売が大幅に減少。EV転換の遅れや海外サプライヤー依存が背景にある
フォーチュン中国500強で国有企業の支配力が一段と拡大。不動産大手は順位急落・脱落が相次ぎ、中国経済の構造転換とAI偏重戦略の実態が浮かぶ
中国の土地収入が前年同期比3割超減と急減。印紙税は倍増するも穴埋めには程遠く、地方財政は深刻な資金不足に直面。中央集中も進み、インフラ停滞や統計不信が拡大している
2026年上半期、中国のGDPは4.7%増えた一方、小売売上高は1.3%増にとどまった。都市部の消費低迷、住宅ローンの純減、預金の資産運用への流出、約1億人に及ぶ債務問題から、中国経済の実態を読み解く