「原発反対!」紋切り型の議論から脱却を…待ったなしの日本エネルギー事情
日本においてエネルギー・原子力問題は、一部の政治勢力やメディアによって紋切り型になりがちだ。「原子力は悪。利権で汚れた国と電力会社の押し付けに、市民は立ち向かう」といった単純化された物語に変わってしまう。山口県上関町の原子力施設の建設も例外ではない。反対運動が伝えられる現地の実情を紹介しつつ、解決に導くような議論を呼び掛けたい。
上関(かみのせき)町では、中国電力と関西電力が提案した使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設調査計画が、今年8月に町と町議会によって受け入れられた。この問題に関する新聞記事は、先に述べた典型的なパターンに沿ったものが多く並んだ。
「上関に原発施設 核燃事業の破綻直視を」(朝日新聞8月4日の社説)、「上関に中間貯蔵施設 国策の矛盾 直視すべきだ」(毎日新聞、9月2日の社説)、「原発を積極活用したい政府」(東京新聞、同19日)などだ。記事の題名だけで中身が分かってしまう。すべて前述のパターン通りの記事だった。朝日社説は原子力政策を「破綻」と断罪し、「岸田政権やそれに従う電力会社は、無責任さを自覚すべきだ」と、建設調査そのものを批判した。
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