ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は23日、「新しい世界秩序」の構築が必要とするバイデン米大統領の認識に同意するものの、米国が新たな秩序を構築する能力については懐疑的な考えを示した。2022年2月撮影。提供写真(2023年 ロイター/Sputnik/Sergey Guneev/Kremlin via REUTERS)

新たな世界秩序必要、米に構築の能力なし=ロシア大統領府報道官

[モスクワ 23日 ロイター] – ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は23日、「新しい世界秩序」の構築が必要とするバイデン米大統領の認識に同意するものの、米国が新たな秩序を構築する能力については懐疑的な考えを示した。

バイデン大統領は20日、第2次世界大戦後50年間機能してきた秩序は「息切れ」しつつあり、新しい秩序が必要という見解を示した。さらに米国人が「大胆かつ自分自身に十分な自信を持てれば、かつてない方法で世界を結束させるチャンスがある」と語った。

ペスコフ報道官は記者団に対し、「世界統治の全てのメカニズムが1つの国家の手に集中することのない」新たな秩序の必要性について、ロシア政府は珍しいことにバイデン大統領と見解が一致していると述べた。

同時に、米国が新たな秩序を構築する能力があるという見方には賛同しないとし、米国の語る世界秩序とは「米国中心」であり、それは「将来的に存在することはない」と述べた。

ペスコフ報道官のコメントは、ウクライナの戦争やガザ危機を受け、ロシアが途上国と連携し、米国の「ヘゲモニー(覇権)」から解放された新たな世界を築こうとしている様子を浮き彫りにした。

関連記事
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
「包括的戦略パートナーシップ条約」締結など露朝関係が強化される中、中朝関係には隙間風が吹いている。元来、露中朝関係の内実はどうなのだろうか。金正日元総書記が亡くなる前に金正恩氏に「誰を信じても良いが、中共だけは信じるな」と言ったとされる。
EUの消費者保護機関は違法販売で中国ECプラットフォーム「Temu」に是正を要求している。応じなければ罰金の可能性もある。
スペイン東部を中心に10月末に発生した集中豪雨で、1日までに200人以上の死亡が確認された
欧州連合(EU)は29日、31日から中国製EVに45%の関税を導入すると発表した。中国からの安価なEVによる市場の不均衡を是正することを目的としている。