5月19日、英政府は、半導体分野に10億ポンド(12億6000万ドル)投じて、国内の半導体産業とサプライチェーンを強化する計画を発表した。写真はロンドンで2021年10月撮影(2023年 ロイター/Hannah McKay)

英政府が半導体の新戦略、10年で最大10億ポンド投資

[ロンドン 19日 ロイター] – 英政府は19日、半導体分野に10億ポンド(12億6000万ドル)投じて、国内の半導体産業とサプライチェーン(供給網)を強化する計画を発表した。

スナク首相は「われわれの新戦略は(半導体)研究や設計などの分野で強みがどこにあるかに焦点を当て、グローバル市場で競争力を高めることができるようにすることだ」と説明した。

2023─25年に2億ポンドを投資し、今後10年で投資額を最大10億ポンドに引き上げる計画。半導体の製造よりも設計や研究に重点を置く。秋までには製造分野への投資を支援する計画を発表する予定という。

米政府は昨年、527億ドルの半導体補助金を発表。欧州連合(EU)の半導体法では430億ユーロ(470億ドル)の投資が提案されているほか、日本やインド、韓国なども独自の半導体戦略を打ち出している。

こうした動きの背景には半導体不足だけでなく中国の半導体分野での台頭もあり、英国内では政府に迅速な対応を求める声が上がっていた。

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