2023年3月29日、中国共産党による強制的な臓器摘出「臓器狩り」に対抗する法案の提出にあたり開かれた記者会見で発言するロイス・コルホルスト議員 (The Epoch Times)

米テキサス州上院、中国共産党による臓器狩り対処法案 全会一致で可決

米国では連邦議会下院で中国共産党による強制的な臓器摘出「臓器狩り」禁止法案が可決したのを皮切りに、同問題への厳格な対応が州レベルで広がっている。米テキサス州上院でも6日、臓器狩り対処法案を全会一致で可決した。同州下院でも同様の法案が提出されている。

テキサス州上院法案1040は、「臓器が不正な供給源からもたらされたというリスクが極めて高い」国に由来する臓器移植に対して医療給付プランの支払いを禁じる。法案を提出したロイス・コルホルスト議員は「テキサス州の人々が無意識のうちに臓器狩りに加担することを防ぐこと」だとその目的を強調した。

中国共産党による臓器狩り問題は、2006年のカナダの人権弁護士デービッド・マタス氏と同国元アジア太平洋地域担当大臣デービッド・キルガー氏の調査報告書で明らかになった。

2019年に英国で開かれた独立法廷「中国民衆法廷」は、中国では長年にわたり移植手術を目的とした「強制的な臓器摘出が相当な規模で行われており、法輪功学習者が最大の犠牲者」との結論を下した。

テキサス州下院の関連法案を主導するトム・オリバーソン議員。2023年3月29撮影 (The Epoch Times)

テキサス州は前議会でも中国における臓器狩りの慣行を非難する決議を可決しており、この問題を取り上げるのは今回で2回目となる。

下院保険委員会の委員長で、テキサス州下院の関連法案を主導するトム・オリバーソン議員は「中国共産党は国民を商品と見なしている」「この恐ろしい、忌むべき慣習に注意を向ける」ために全力を尽くすと述べた。

また、法案提出にあたり3月下旬に開かれた記者会見では「私は中国の病院のウェブサイトが英語と中国語で『ドナーが待機しているので心臓(移植)可能』と宣伝しているのを直接みた」「この人たちは、政府による経済的利益のために犠牲になっている」と発言した。

「私たちは、それ(臓器狩り)に歯止めをかけることを目的としている」

米国では3月、連邦議会下院で臓器狩りに関与した者に刑事罰を課す法案が可決した。上院も同様の法案が提出されている。テキサス州は国際的な人権問題に対処する州として先駆者的な役割を果たし、他州もこれにならうことが期待されている。

関連記事
「法輪功迫害を追査する国際組織」(追査国際)が、武漢市の臓器移植医療をめぐる深刻な疑惑を告発した。強制的な臓器摘出や短期間での移植実施など、衝撃的な実態が報告書で明らかにされている
学校で「転落死」とされた中国の高校生。説明は二転三転し、現場は変えられ、腎臓は摘出された。事故なら、なぜここまで不自然なのか――疑念だけが残った。
中国で臓器提供を「見義勇為(勇気ある善行)」として表彰する制度が拡大中。移植数と提供数の大きな差、学校での啓発、増え続ける失踪事件。 なぜ今、人々はこの動きを直感的に「怖い」と感じているのか
中国の医師が、心臓移植ドナーの多くは他省や南方から来ると暴露。異常な短期間で適合臓器を見つける「逆マッチング」や、一晩で9件もの手術を行う医療現場の闇、生体臓器収奪への関与が疑われる実態に迫る
中国で、人体の臓器提供を「見義勇為」として表彰・優遇する制度が広がりつつある。だが、この動きをめぐっては、中国国内で強い警戒感が広がり、ネット上では「誰のための制度なのか」と疑問の声が相次いでいる