ベルギーのデクロー首相は10日、連邦政府職員が使用する公用携帯端末での中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の利用を禁止すると発表した。資料写真、中国の国旗とティックトックのロゴのイラスト、2020年7月(2023年 ロイター/Florence Lo)

ベルギー政府、公用端末でのTikTok利用禁止

[ブリュッセル 10日 ロイター] – ベルギーのデクロー首相は10日、連邦政府職員が使用する公用携帯端末での中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の利用を禁止すると発表した。

デクロー氏は、国家安全保障会議はティックトックが収集する大量のデータに関連するリスクを警告しており、ティックトックの親会社である中国IT大手の北京字節跳動科技(バイトダンス)は中国諜報機関との協力が義務付けられているとし、情報セキュリティーを最優先するために利用を禁止すると説明した。

ティックトックは声明で、「根本的に誤った情報」に基づく決定に失望を表明。その上でユーザーのデータは米国とシンガポールで保存し、欧州にデータセンターを構築していると述べ、中国政府は主権国家が自国の領域に保存しているデータの共有を強制することはできないと反論した。

関連記事
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。
米司法省は、TikTok禁止令の執行延期を求めていたトランプ次期大統領の要請を拒否するよう求めている。TikTokは中国のByteDance社が運営しており、米国政府は国家安全保障上の脅威を懸念。安全保障リスクが懸念される企業をトランプ氏が擁護する理由は?