対中半導体輸出、最先端品以外は日米蘭で規制に差も=自民・甘利氏
[東京 8日 ロイター] – 日本の経済安全保障政策に影響力を持つ自民党の甘利明・半導体戦略推進議員連盟会長は8日、ロイターのインタビューに応じ、日本が米蘭と合意した半導体製造装置の対中輸出規制について、最先端品は対象になる一方、それ以外の規制は3カ国で差が出る可能性があるとの見方を示した。
甘利氏は「一番最先端のハイエンドの物は絶対に出さない。何世代か遅れたものをどうするかは、これから日米欧で協議をしていくのだろう」と語った。中身について政府から説明を受けているとしつつ、詳細は明らかにしなかった。
米国が昨年10月に導入し、日本とオランダにも対応を求めていた半導体製造装置の対中輸出規制について、3カ国は1月下旬に合意した。しかし、3カ国とも合意したことを公式に発表せず、詳しい中身も分かっていない。オランダのASMLや日本の東京エレクトロン、ニコンなど製造装置を手掛ける企業が影響を受ける可能性がある。
甘利氏は、「米国は今回ものすごく厳しくやっている。そこまで同じく厳しくするかというと、全く同列に並ぶということはないとは思う」と述べた。一方で、「米国が懸念しているものについては認識を共有するということになると思う」と語った。
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は今月1日、米国と同水準の厳しい規制を同盟国が導入しなければ効果が不十分になる恐れがあると懸念を表明した。
甘利氏は「汎用品とハイエンド、この間のどこに線を引くのかというのは、ブーメランとして跳ね返ってきて脅威にならないところ」と述べた。
(Tim Kelly、竹中清、佐古田麻優 編集:久保信博、宮崎亜巳)
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。