米ニューヨーク・マンハッタン地区を行く人々、2022年10月撮影 (Photo by Spencer Platt/Getty Images)

FBI、ニューヨーク・マンハッタンの中国海外警察署を捜査 

米連邦捜査局(FBI)が昨秋、ニューヨーク・マンハッタンの中国海外警察署を犯罪捜査の一環として家宅捜査し、資料を押収していたことがわかった。米ニューヨーク・タイムズ12日付が報じた。これまで各国の政府も自国内に設置されている海外警察署の調査をしてきが、FBIによる捜索は今回が初めて。

海外警察署の存在は、スペインの人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」が昨年9月に発表した報告書によって明らかになった。中国が世界各地に設置している警察署は異論を唱える人権活動家などの帰国を迫る拠点になっており、「中央統一戦線工作部」の活動とも関連しているとされる。日本では東京と名古屋に海外警察署が設けられている。

ニューヨーク・タイムズの報道によると、マンハッタンの中国海外警察署はチャイナタウンの6階建てのオフィスビル3階に入っており、中国の福建省福州市の公安部が設置している。ビルは福州の地区名を冠した「美国長楽公会」が所有し、ニューヨーク市長のエリック・アダムス氏の政治キャンペーンに寄付をした人物が率いているという。同団体は3年連続で税金の申告を怠ったため、昨年5月に国税庁から非課税資格を取り消されている。

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