東南アジア諸国連合(ASEAN)は4日に発表した声明で、国際情勢や地域情勢が一段と不安定になれば「主要国間の誤算や深刻な対立、あからさまな紛争、予測不可能な結果」を引き起こす可能性があるとの見方を示した。写真はASEAN旗。2021年10月、マレーシアのクアラルンプールで撮影(2022年 ロイター/Lim Huey Teng)

ASEAN、台湾巡るリスク警告 「対話支援する用意」

[プノンペン 4日 ロイター] – 東南アジア諸国連合(ASEAN)は4日、台湾海峡を巡る緊張がもたらす情勢不安定化が「主要国間の誤算や深刻な対立、あからさまな紛争、予測不可能な結果」を引き起こす可能性があるとの見方を示した。

議長国であるカンボジアは、台湾を巡る緊張を緩和するよう呼びかけた。これを受けてASEANは外相声明を発表した。

プノンペンで開かれているASEAN会合には、中国や米国など域外の諸国も参加。ペロシ米下院議長が訪台し、猛反発する中国が軍事演習などで対抗する中、台湾情勢に焦点が当たることになった。

▶ 続きを読む
関連記事
米上院は「台湾保証実施法案」を可決し、国務省へ米台間の交流制限撤廃の検討を要請。米台関係の深化を鮮明にした
イギリス防相は2025年7月、台湾有事の際にイギリスが同盟国とともに戦う準備があると表明。イギリス空母も合同演習へ参加し連携を強化する姿勢を示した。
アメリカは台湾防衛を最優先とし、中国の武力行使を強く警告。軍事・経済両面で抑止力を強化し、台湾海峡の緊張が続いている。
中共軍で台湾問題を管轄する「東部戦区」は1日、台湾周辺で陸海空軍とロケット軍による合同軍事演習を同日から開始すると発表したことについて、台湾国防部は、中国共産党政権について「国際社会最大のトラブルメーカーだ」と非難した。
27日、台湾有事などの緊急事態を想定し、沖縄県の先島諸島から住民約12万人を避難させる計画を初めて公表した。