増上寺で安倍晋三元首相を弔う人々の姿(盧勇/大紀元)

増上寺で安倍元首相の通夜 夜まで絶え間なく続く人々の弔問

参院選の応援演説中に銃撃を受け亡くなった安倍晋三元首相の通夜が、11日、東京港区の増上寺で営まれた。喪主は妻の昭恵氏が務めた。近親者による家族葬とされたが、岸田文雄首相ら政界関係者、国内外の要人ら約2500人が参列した。一般市民も門前で手を合わせるなど夜まで同所を訪れる人が絶え間なく続いた。

岸田首相は同日コメントを発表した。「世界から愛された偉大なリーダーの命が奪われたこと、悔しくて堪からない。しかし一番悔しいのは、凶弾に倒れた安倍元総理ご自身だと思う」と、改めて哀悼の意を表明した。また、安倍氏が力を注いだ憲法改正や拉致問題に難題に取り組むとの考えを示した。

鈴木財務相らとの会談のため訪日していたイエレン米財務長官も通夜に参列し、「安倍氏は日本と世界にとって、先見の明のあるリーダーだった。彼の遺産はさらに繁栄した日本と両国間のより強いパートナーシップのなかで生き続けるだろう」と述べた。

増上寺には一般献花場も設置された。白いシャツとスラックスの姿で、腰に手をあてほほえむ安倍元首相の遺影が飾られた。日が暮れて献花受付を終了した後も、門前で手を合わせに多くの人が途切れることなく同所を訪れた。

安倍晋三元首相の葬儀が行われる増上寺で献花する人々(猿丸結太/大紀元)

弔問に訪れた人々への話を伺った。医学を学ぶ大学院生の女性は「物ごころついた頃から総理大臣といえば安倍さんだった。今日は感謝の気持ちを伝えにきた。後は自分達の道で日本を支えていかなければならないと考えている」と述べた。

20代自営業の男性は「政策には賛否両論あったと思うが、日本を良い方向に進めていただいた政治家だと思っている。各国の要人、首脳のコメントを見ても、人望あふれる方だったということがわかる。自分は政治家ではないが、良いところを吸収して、国のために貢献できることをしたい。それが安倍さんの想いに報いることではないか」と語った。

IT業に就くベトナム人女性は、中国以外のアジア諸国にも投資する安倍政権の政策「チャイナ・プラスワン」により日系企業がベトナムに進出し、ベトナムの学生を支援する政策も多くなったと振り返った。「自分も奨学金で日本に留学ができた。感謝の気持ちを伝えにきた」と述べた。

30代自営業男性は、「8年もの間よく日本を支えてくれたという感謝の気持ちだ。改憲になれば国民投票となるだろう。自分もしっかり考えて投票させていただく、と伝えた」と語った。

葬儀は12日13時に同所で行われ、お別れの会は後日、東京と地元でそれぞれ開かれる予定。永田町の自民党本部や、安倍元首相の地元である山口県の県庁、および下関市の地元事務所前にも記帳所が設けられた。

関連記事
激動の中東情勢やサプライチェーンの危機に対し、高市総理がG7サミットで共同備蓄連携を提案し合意を形成。英仏独伊やトランプ米大統領、欧州の「準同盟国」との多層的な連携で挑む高市外交の全貌を解説
高市首相が仏紙『ル・フィガロ』に寄稿。G7エヴィアン・サミットに際し、中東情勢を受けたエネルギー安保対策や、AI時代に対応する新FOIPでの日仏連携、宇宙等の産業協力を強化する決意を示した
小泉進次郎防衛相は、中共が公表する国防予算の正確性と透明性に疑問を呈した。中共が日本を「新たな軍国主義」と非難するなか、東京の対中姿勢が注目されている
G7サミットに出席中の高市総理は16日、トランプ米大統領と懇談した。米イラン間の覚書合意への歓迎のほか、日米関税合意の着実な実施、中国を含むインド太平洋情勢を巡る緊密な意思疎通の継続を確認した
G7エビアン・サミットが閉幕した。内閣総理大臣として初めてG7サミットに出席した高市早苗首相は、経済成長からAI、欧州との安全保障連携に至るまで、多岐にわたる分野で日本の存在感を示した