馬やラクダに乗ってパトロールをする警察官、「騎馬警官」という言葉を誰もが耳にしたことがあるのではないでしょうか。交通や通信が便利になった現代社会でも、伝統的な騎馬警官の任務が残っている地域はあります。これはなぜでしょうか。
米国のウェブサイト「We Are The Mighty」は、現代の警察官は無線機、ミニマイク、携帯カメラなどの装備に加え、拳銃やさらに強力な武器も持っていると言っていますが、地域によっては、今でも馬が必要不可欠なところもあります。
警察官が勤務中に馬に乗るのには、いくつかの理由があります。
(1) 21世紀に入って、警察官が馬に乗るようになったのは、群衆統制が主な理由の一つでした。デモなどの群衆の集まる現場で、馬は高い優位性と視認性を発揮し、群衆の中を容易に移動したり、喧嘩している人を追い払ったりできます。
馬は大きな動物であり、人間は大きな動物に対して、傷つけられるかどうかにかかわらず、恐怖心を抱く傾向があるため、騎馬警察は誰からも邪魔されず、ファンの暴動などの事件も瞬時に対処することができるようです。
暴動で警察車両が壊されることはよくあることですが、誰かが馬を襲おうとしても、当然、馬は反撃しますので、パトカーよりも被害が少ないのです。
(2) 馬は警察車両より操縦がしやすい。馬は障害物の間を歩き、自分で道を見つけることができるからですが、警察車両は混雑した道をさらに混雑させる傾向があります。
(3)馬に乗ると燃料を使わないので、パトカーに乗るより環境に優しいのです。
(4) 警察官も馬に乗ることで、姿が見えやすくなり、困っている人に見つけてもらいやすくなります。パトカーに乗っている警察官より、馬に乗っている警察官の方が親しみやすいし、呼びやすいと思う方も多いのではないでしょうか。
(5) 歴史的・文化的な理由から、現在でも騎馬警官がいる地域があります。例えば、北欧のスウェーデンには乗馬の伝統があり、その伝統は現代の技術に取って代わられることはありません。
(翻訳・里見雨禾)
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