中国で今年の大卒者1千万人突破、空前の「就職難」
中国教育部(省)のデータによると、今年の大卒者数は前年比167万人増の約1076万人になる。就職難が深刻化する一方、製造業は人手不足で危機的な状況に直面している。
中国人民大学就業研究所の曾湘泉所長は中国メディアに対し、大卒者数が過去最高を記録する中、パンデミックや戦争などの不確定要素も加わり、「今年は大卒者にとって、かつてない就職難を強いられるかもしれない」と話した。
中国メディア「財新網」によると、6月に卒業シーズンを控えているが、依然として多くの学生は就職先が見つかっていない。3月28日時点、広東省のとある大学では、内定を得た新卒者はわずか13.5%だった。
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中国ネットユーザーが投稿した映像によると、中国の李克強首相がこのほど、南部貴州省を視察際、地元の住民が首相に対して就職難と直に訴えた。また、首相は視察中、「多くの工場が稼働していない」と発言したことも注目された。
中国経済は悪化の一途をたどり、失業率は上昇傾向にある。今年、80万人もの海外留学生が就職のために中国に帰国予定で、今年の大学新卒者数874万人と就職先を争う。雇用情勢はさらに厳しくなるとみられる。
中国国家統計局によると、今年大学を卒業した人は874万人に達し、前年比で40万人増加と過去最高を記録した。しかし、新型コロナウイルスの影響で新卒者はひどい就職難にあるという。台湾メディア・自由時報は、ある大学生の就職サービスセンターの調査によれば、新卒就職者はわずか25%だったと伝えた。
中国経済が悪化する中、中国のたばこ工場が名門校出身の労働者を多数雇用し、生産ライン上で働く労働者のうち、3割以上が修士号を持っているという。
中国の来年の新卒者数は1千万人を突破すると国営メディアが報じた。過去最高記録を刷新した大卒者は深刻な就職難に直面している。