忍び寄るデジタル人民元の脅威 ウクライナ戦争の影で=専門家
ロシアによるウクライナ侵攻に世界の注目が集まるなか、中国共産党が進めるデジタル通貨の脅威がかき消されている。ファンド運営会社ヘイマン・キャピタル・マネジメントの創業者カイル・バス氏は、大紀元英語版のインタビュー番組「米国思想リーダー」に出演した際に警鐘を鳴らした。
「これは、過去50年間における西側諸国における唯一で最大の脅威だ。しかし、ロシアのウクライナ侵攻によってその脅威は覆い隠されてしまっている」
デジタル人民元は中央銀行が発行する法定通貨。デジタル人民元専用アプリを用いれば簡単に使える決済手段として、中国共産党は普及に向けて力を注いでいる。これまで、中国の20以上の都市でデジタル人民元の実証実験を行っており、2022年の北京冬季オリンピックでは初めて外国人のアプリ利用も可能となった。
関連記事
中国個人消費の低迷や企業収益の圧迫が明白。2026年1〜5月、中国の国内消費税収入は前年同期比で減少し、企業所得税の伸びもわずか0.2%にとどまった
外資企業の中国撤退が前年比3割増。規制や不確実性を背景に投資意欲が低下し、生産拠点の海外移転も進む。当局は対策を強化するが、政策と実態の乖離が指摘されている
サムスン電子が中国で家電製品の宣伝に使っていた公式WeChatアカウントが凍結状態となった。外国家電ブランドが近年、中国市場で相次いで後退している
中国経済が不振にあえぐ中、習近平は米国とのハイテク競争に突き進んでいる。英独メディアは、その姿をソ連末期の宇宙競争になぞらえ、経済をさらに圧迫する危うい賭けだと指摘
中共は外資誘致に向けた新措置を打ち出したが、対中直接投資の減少は続いている。4月に公表した「産業チェーン・サプライチェーン安全規定」が外資企業の警戒感を強め、撤退を加速させているという