宮城・福島で震度6強、津波注意報は解除 東北新幹線脱線で一部運休
[東京 17日 ロイター] – 16日午後11時36分ごろ、宮城県と福島県で最大震度6強の地震が発生した。両県の沿岸に津波注意報が出されたが、気象庁は17日午前5時ごろ、全ての注意報を解除した。消防庁によると、午前6時40分現在、この地震で2人が死亡、94人がけがをした。
車両が脱線した東日本旅客鉄道の東北新幹線は、17日始発から一部区間の運転を見合わせている。再開の見込みは立っていない。山形、秋田新幹線も一部の運転を見合わせている。
気象庁によると、震源地は福島県沖で、震源の深さは60キロメートル。地震の規模を示すマグニチュードは7.4(暫定値)と推定されている。震度6強を観測したのは宮城県の登米町と蔵王町、福島県の国見町と相馬市、南相馬市。宮城県石巻港では17日午前0時29分、20センチの津波を観測した。
気象庁は、今後1週間ほど最大震度6強程度の地震が起きる可能性に注意を呼び掛けている。
原子力規制委員会によると、福島第1原発5号機のタービン建屋で火災警報が鳴ったが、現場を確認したところ火や煙の発生はなかった。また、第2原発1号機で使用済み燃料プールの冷却ポンプが一時停止したが、その後復旧した。
政府は官邸対策室を設置。岸田文雄首相は17日午前2時前に記者団の取材に応じ、東北新幹線下り列車が福島駅と白石蔵王駅の間で脱線したことを明らかにした。けが人はいないという。岸田首相は「引き続き地震の情報に注意し、海岸に近づかず、身を守るための行動を取るようお願いしたい」と語った。
東京電力パワーグリッドによると、管内の約200万戸で発生した停電はすべて解消した。東北電力管内では約15万戸で停電が発生。午前7時50分現在、福島県と宮城県、山形県の約3万3900戸で停電が続いている。
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