年齢のわりに白髪が早く現れる人、頭皮の脂が多い人、ぬけ毛に悩む人が多くなっています。(Shutterstock)

気になる白髪や抜け毛「こんな方法で改善できますよ」

年齢のわりには、白髪が早く現れる人がいます。そのほか、頭皮の脂が多い人、ぬけ毛に悩む人も多くなっているようです。

今も活かせる「薬王の教え」

唐の時代に、孫思邈(そんしばく)という著名な医者がいました。

特に薬学の研究発展に尽くした功績により「薬王」と称賛され、後世の人から大きな尊敬を受けています。

その孫思邈の著書に『千金食治』があり、その中に「養生十三法」という記述があります。その「養生十三法」の第一は「髮常梳(髪は常に梳かす)」です。

その部分を要約すると、こうなります。

「両手を36回こすり合わせ、その温めた手により、前額部から手櫛で髪をかき上げる。これを朝晩10回ずつ行う。頭部には重要なツボがあるので、この動作をよく行うことによって、視力を良くし、風邪(ふうじゃ)を除去するとともに、頭痛や耳鳴りを防止し、白髪や脱毛を防止できる」。

頭皮を柔らかくマッサージする

確かに、温めた手で髪と頭皮をマッサージすると、とても心地よく、頭部のツボ押し効果も期待できるでしょう。現代では、手櫛の代わりに、柔らかいゴム素材の櫛(またはブラシ)でもできます。

その際の注意点として、「櫛の歯は、あまり密でないほうが良い」「柔らかいゴム素材の櫛。または木製、牛角、羊角の櫛が良い。プラスチック製の櫛は避ける」「とがった歯先の櫛は使わない」の3点があります。

櫛の歯が細かすぎると髪の毛が引っ張られ、毛根に良くありません。また静電気も起きやすくなります。固いプラスチックの櫛や、とがった歯先の櫛は頭皮を傷つけやすいので不向きです。

要は、当たりの柔らかい櫛や指先で、頭皮を傷つけずにマッサージすることです。

孫思邈の説くところも、頭部の経絡をほどよく刺激して、血気を活性化することで白髪や脱毛を防ぎ、また全身の健康状態を改善しようとするものです。

 

髪と頭皮を養生するブラッシングには、柔らかいゴム素材の櫛が適しています。(Shutterstock)

4種類の「黒い食物」をとりましょう

漢方医学によると、食べたものは、食物の「五色の色」の分類によって五臓に入り、その気を養うと言います。

黒い食物はまず腎(腎臓)に入り、その臓器の気を養うとともに、黒々とした新たな髪をつくります。

そこで、腎気を増強するためには、黒ゴマ、黒豆、黒桑の実、黒米など黒い食材が薦められます。

「黒ゴマ、黒豆、黒桑の実、黒米」の4種類の食物は、白髪が黒髪に戻るのを助けます。(健康1+1/大紀元)

これらの食物は、髪に必要な微量元素も提供します。

さらには、これらの食材に含まれる栄養物質に加えて、次の表でご紹介する7種の漢方薬が相乗効果を発揮すると、髪の毛の再生に一層役立つと言われています。

7種の漢方薬は、何首烏(ツルドクダミ)、女貞子(ネズミモチ)、旱蓮草(カンレンソウ)、核桃(クルミ)、黃精(オウセイ)、熟地黃(アカヤジオウ)、補骨脂(ホコツシ)です。

これら7種の漢方薬は、白髪を黒髪に戻すのに役立ちます。(健康1+1/大紀元)

頭皮をケアする5つのポイント

そのほか、以下の5つのことが、頭皮のケアと髪の毛の再生に効果的です。

1、バランスの良い食事

刺激物を控えて、タンパク質ビタミンミネラルを多く摂ります。

2、規則正しい生活をする

夜更かしをせず、十分な睡眠をとりましょう。タバコは禁煙。過度な飲酒も控えてください。適度な運動をすることも、お忘れなく。

仮に「規則正しい生活」をしていない人がいて、その彼が「現在は、白髪もなく、脱毛もしていない」とします。しかし、それはおそらく遺伝子の違いによるものなので、不規則に生活しても構わないということではありません。

3、気持ちをリラックスさせる

気分の落ち込みやストレスは、髪の毛に良くありません。

適度に心身のストレスを発散し、気持ちをリラックスできれば、白髪や抜け毛を減らすこともできます。

4、髪を傷めないよう注意する

パーマをかけたり、髪を染める回数は、なるべく減らしましょう。品質の低いシャンプーも使わないほうが安全です。

これらは周囲の毛包を傷つけて、抜毛しやすくなることがあります。白髪が出ても、無理に抜かないでください。

5、頭皮の血行を促進する

毛包への血液供給を改善するヘッドマッサージを行います。

髪を洗う際に、経絡に沿って両側の率谷穴をマッサージし、百会穴を軽く叩き、風池穴を押すと、頭皮の血液循環が改善されます。

髪を洗う際に、経絡に沿って率谷穴、百会穴、風池穴のツボを押します。(健康1+1/大紀元)

(翻訳編集・鳥飼聡)

関連記事
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。
神韻芸術団2025年日本公演間近、全国42公演予定。伝統文化復興を目指す公演に観客の支持と絶賛の声が相次ぎ、チケットも記録的な売上を上げている。
食品添加物「カラギーナン」が健康に与える影響についての新しい研究結果を紹介。インスリン感受性や炎症の悪化と関連があり、摂取を控える方法も提案します。