睡眠の質は血糖値にも影響します。血糖値を正常に保つため、質の良い睡眠をとるようにしましょう。(Shutterstock)

「不眠がまねく高血糖」どうすれば良い眠りを得られるか?

慢性的な不眠が、血糖値の上昇をまねくことが実際にあります。

睡眠の深さに関係するアドレナリンは血糖を調節する重要なホルモンであるため、アドレナリンが高くなるとブドウ糖の耐性が悪くなり、インスリン抵抗性が高くなるからです。

血糖値を安定させるためには、リズムと睡眠を重視しましょう。

健康な成人の平均睡眠時間は7~9時間で、寝不足も寝過ぎも良くありません。

ある日本人の研究者によると、人間の生活リズム(生理時計)の観点から、理想とする1日の睡眠時間は「7時間38分」と算出しています。

その他、以下のように、よく眠るための条件を整えましょう。

1、睡眠環境

静かで、暗い寝室環境を整えます。

2、寝る前の注意点

就寝前には、カフェインを含む飲み物を飲まないようにしましょう。寝る前にスマホを見ることも控えます。

また、就寝前の飲酒は睡眠が短くなり、いびきをかく可能性が高くなるので、勧められません。

3、気持ちをリラックスする

不安やストレスは睡眠に影響します。

現代人の最も普遍的な問題は、ストレスによる自律神経失調であるとも言われています。そのため、副交感神経の作用を高め、交感神経の興奮を避けてバランスをとるようにすれば、良質の睡眠をとることができます。

寝る前に深呼吸をしましょう。鼻で息を吸い、口からゆっくり息を吐きます。

寝る前に30分間、坐禅(静坐)することも試してみてください。副交感神経の作用を強め、大脳のα波を増加しますので、睡眠の質を高めることができます。

4、カルシウムビタミンB群の補給

カルシウムは体の神経伝達物質の合成に関与し、気分を落ち着かせ、神経を安定させる働きがあります。台湾の衛生福利部は、成人は1日1gのカルシウムを摂取することを推奨しています。

ビタミンB群は人体の代謝過程における重要な栄養素であり、神経を安定させ、睡眠を促進する効果を有します。

具体的には、ビタミンB6は神経を安定させ、不安を取り除きます。

B6は、ビタミンB1、B2とともに作用すると、脳内でセロトニンを合成してメラトニンに変換し、睡眠を助ける働きをします。

B12は神経系の健康を維持し、イライラした気持ちを解消するのに役立ち、睡眠の質の向上にも有効です。

(文・林旭華/翻訳編集・鳥飼聡)

関連記事
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。
神韻芸術団2025年日本公演間近、全国42公演予定。伝統文化復興を目指す公演に観客の支持と絶賛の声が相次ぎ、チケットも記録的な売上を上げている。