睡眠の深さに関係するアドレナリンは血糖を調節する重要なホルモンであるため、アドレナリンが高くなるとブドウ糖の耐性が悪くなり、インスリン抵抗性が高くなるからです。
血糖値を安定させるためには、リズムと睡眠を重視しましょう。
健康な成人の平均睡眠時間は7~9時間で、寝不足も寝過ぎも良くありません。
ある日本人の研究者によると、人間の生活リズム(生理時計)の観点から、理想とする1日の睡眠時間は「7時間38分」と算出しています。
その他、以下のように、よく眠るための条件を整えましょう。
1、睡眠環境
静かで、暗い寝室環境を整えます。
2、寝る前の注意点
就寝前には、カフェインを含む飲み物を飲まないようにしましょう。寝る前にスマホを見ることも控えます。
また、就寝前の飲酒は睡眠が短くなり、いびきをかく可能性が高くなるので、勧められません。
3、気持ちをリラックスする
不安やストレスは睡眠に影響します。
現代人の最も普遍的な問題は、ストレスによる自律神経失調であるとも言われています。そのため、副交感神経の作用を高め、交感神経の興奮を避けてバランスをとるようにすれば、良質の睡眠をとることができます。
寝る前に深呼吸をしましょう。鼻で息を吸い、口からゆっくり息を吐きます。
寝る前に30分間、坐禅(静坐)することも試してみてください。副交感神経の作用を強め、大脳のα波を増加しますので、睡眠の質を高めることができます。
4、カルシウム、ビタミンB群の補給
カルシウムは体の神経伝達物質の合成に関与し、気分を落ち着かせ、神経を安定させる働きがあります。台湾の衛生福利部は、成人は1日1gのカルシウムを摂取することを推奨しています。
ビタミンB群は人体の代謝過程における重要な栄養素であり、神経を安定させ、睡眠を促進する効果を有します。
具体的には、ビタミンB6は神経を安定させ、不安を取り除きます。
B6は、ビタミンB1、B2とともに作用すると、脳内でセロトニンを合成してメラトニンに変換し、睡眠を助ける働きをします。
B12は神経系の健康を維持し、イライラした気持ちを解消するのに役立ち、睡眠の質の向上にも有効です。
(文・林旭華/翻訳編集・鳥飼聡)
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