裸足になって自然の土や海辺の砂浜を歩くと、なぜ私たちは心地良く感じるのでしょうか。
これは不思議なことではありません。その時あなたの体が、「地球に触れる(Earthing)」や「大地に接する(Grounding)」ことの喜びを実感しているからです。
大地とつながることの意味
このアーシングに相当する中国語に、「接地気」というのがあります。
接地気は、限定的な意味で言えば、電気配線のアース(落雷などを地中へ逃がす安全設備)を指しますが、もともとは電気関係の用語ではありません。そのほか、俗語として「隔たりなく、親しみ、馴染んでいる」ことを形容する場合もあります。
実は、昔から中国人が重要視してきた「接地気」の意味は、「地気」つまり「大地のもつ気(エネルギー)」と人間が直に接することで、その大きな自然力を体内に得ることなのです。
接地気を体験するには、裸足になって、庭や自宅の周囲を少し歩くだけでもできます。
室内にいても、同様の効果を得る方法があります。
屋外の地面に設置したアース棒から、室内へ銅線を引きます。銅線に接続したパッドに、素足や、寝台に横になった体が触れることで、大地のエネルギーが絶えず体内に伝送されるのです。
科学界のこれまでの研究によると、人が地面に触れることで得られる地球の電子は、人体に多くの生理的変化をもたらすことが分かっています。
それは例えば、人々を質の良い睡眠に誘い、体の痛みを和らげるとともに、血液の粘度を下げて心臓血管系の疾病リスクを軽減するなど、健康上好ましいものが多いとされています。
血液の粘度を下げる効果も
そのような健康効果のいくつかを、以下にご紹介しましょう。
1、ストレスを減らし、気分を改善する
素足が地面に触れることは、大脳と筋肉の電気生理特性に影響を与え、人間の全体的なストレスレベルと緊張の程度を軽減し、自律神経系のバランスを調整します。
これによって睡眠の質が良くなり、体力回復にも非常に有益であることから、健康効果が一層高まることになります。
2、痛みを和らげる
最近の研究によると、人が地面に接することで起きる電荷移動が、フリーラジカルの除去あるいは中和に重要な役割をもつとともに、フリーラジカルの除去が痛みのもととなる炎症を軽減することが示されています。
3、心血管を保護する
接地気によって、赤血球の表面電荷が増加すると考えられています。
それによって血液のねばりを差す粘稠(ねんちょう)度が下がり、血栓症が回避されるとともに、心血管系リスクおよび心臓関連の病気の発生率が低下するのです。
高血圧に対する接地気の改善効果についても研究されています。
高血圧被験者の収縮期血圧レベルは、被験者が1日に少なくとも10時間、家で接地気をして数か月間継続すると低下することが分かりました。
それによると、収縮期血圧が平均14.3%低下したと言います。
4、一般的なウイルス性疾患に対抗する
接地気は、天然の抗炎症作用を有するため、通常の季節性インフルエンザや風邪に対する予防および治療促進効果も期待できる可能性があります。
さあ、裸足で地面に下りてみましょう
接地気は、費用もかからず、誰にでもできます。
静電気をためにくい「導電性サンダル」も販売されていますが、接地気を初めて試すならば、とりあえず関連の製品を購入する必要はありません。最も簡単な接地気は、そのまま裸足で地面に下りてみる方法です。
地面について言えば、水分が導電性を高めるため、やや湿った土壌や池などの近くで接地することをお薦めします。導電性のないアスファルトやコンクリート、ビニールシート、木質の表面では接地気の効果は期待できません。
まだ練習を始めたばかりの方は、1日20分から始めて、徐々に時間を増やしてみてください。
なお、地面を裸足で踏むことは古代の人々もやってきたことですが、破傷風菌の感染を避けるため、足に小傷がある場合は避けてください。また、ムカデなどの毒虫を踏まないように、十分ご注意ください。
(文・GreenMedInfo/翻訳編集・鳥飼聡)
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