断捨離で得られた買い物以上の達成感、充実感

編集者注:
買い物への悪魔的な衝動を抑え、1シーズン(3カ月)に着る服を33着にするという目標を達成するため、『服を買わない新生活』の作者、任多惠さんは「買わない→選ぶ→片付ける」の3段階計画を立てました。129着のワンピース→わずか17着、75枚のセーター→わずか21着、136枚のTシャツ→わずか17着という涙の「クローゼット・大掃除」を実行したのです。 

クローゼットの整理をした後、ある服は捨て、ある服は譲り、ある服はブログに載せてフリマに出しました。ブログに写真をアップしたところ、私の母が孫に会いに来て、私が服を売っているのを見て、やめるよう説得しました。

以前も、捨てたいものを出すと「なんで捨てるの!」と、母に元の場所に戻せと怒鳴られたものです。「母は断捨離のことについては、本当に助けてくれませんでした。

マネキンに着せて、写真を撮って、レタッチして、買い手に連絡して、梱包して、住所を書いて、箱に入れて、配送の予約をするなど、思ったほど簡単ではありませんでした。

一度、購入者の服と住所を間違えてしまい、すでにテープで梱包した箱を開け、詰め直したこともありました。洋服を売るというビジネスは、一般の人に出来るものではないのです。

洋服の売上はすべて寄付することにしました。そこで、私はバイヤーと交渉して、服を受け取ってから、いくら支払うかを決めてもらうことにしました。

1着3000ウォン(約270円)ほどで販売し、人々の協力で15万ウォン(約1万4千円)を集めることができました。その結果、合計40万ウォン(約3万8千円)の寄付をすることができたのです。

集荷に来た宅配業者が、私が寄付で何かを送っていると聞いて割引をしてくれたので、1箱6千ウォンの送料が4千ウォンになりました。

私はその宅配業者にとても感謝し、宅配会社のホームページで、その親切な対応を褒め称えるレビューを書きました。この宅配便の方はとてもいい方で、近所の子供の昼寝の時間まで覚えていて、その時間には呼び鈴を鳴らさないなど、さすがプロ!という感じでした。

人々の心がひとつになるのを目の当たりにして、とても感動しました。

「服を買わないプロジェクト」を決行してから、断捨離を始め、処分した服を自然にシェアするようになりました。その過程で、買い物以上の達成感充実感を得ることができました。私が与えているように見えますが、実は私はそれ以上に与えられているのです。 

≺本記事は、蘋果屋出版社提供の『服を買わない新生活』より引用しています≻

(翻訳・里見雨禾)