家は私たちの憩いの場です。
家でリラックスするために、その空間の香りが良いことは必須の条件です。
ノーベル賞を受賞したある研究では、心地よい香りを嗅ぐことで人間の情緒レベルが40%アップする可能性があることが判りました。
まずは「異臭の元」を除去しましょう
毎日の生活のなかで「良い香り」を維持するために、まずは、その反対である「異臭の元」除去しなければなりません。
湿気は、部屋にカビやダニを発生させるとともに、部屋の臭いの原因になります。
湿気はクローゼットの衣類にも吸着しやすく、嫌な匂いを発します。その場合は、クローゼットや衣装ケースのなかに吸湿バッグを置き、仕切りの数を減らして空気が通りやすくすれば、衣類の爽やかさを保つことができます。
家のなかで、湿気が最も多い場所の一つは浴室です。
入浴後は、浴室の湿気をすぐに処理しなければなりません。使用済みの濡れたタオルは、風通しの良いところに掛けて、できるだけ早く乾燥させます。
また屋内のゴミ箱、ペット用ベッド、猫砂のトイレなどは異臭がするので、すぐに汚れを片付けなければなりません。
日常よく使うゴミ箱は「小さめのもの」をお選びください。
特に夏場は、ゴミを出す回数が多いほど臭いにくくなるからです。ゴミ箱は月に1度は、しっかり洗いましょう。普段は、ゴミ箱の中に重曹をふりかけると臭いを吸収してくれます。
猫がいる家では、猫砂トイレは毎日掃除します。2~3週間毎に、徹底的に掃除してください。普段、猫砂トイレは風通しの良い乾燥した場所に置きます。ペット用ベッドも定期的に掃除することで、臭いを取るほか、ペットの皮膚病を防ぐことができます。
「冷蔵庫内の臭い」にもご注意を
野菜や肉などは、適切にラップをかけて保存します。
ただし、うっかり冷蔵庫の奥に忘れて古くなった食材は、臭いがひどくなくても、健康のために思い切って捨てましょう。開けておいた缶の調味料は、賞味期限が切れていなくても、スプーンですくうときに雑菌が入っている可能性が高いので、変質していないか毎回チェックしてください。
冷蔵庫は、定期的に大掃除をすると臭気が取れます。米疾病予防管理センター(CDC)は冷蔵庫の洗浄について、以下の方法を推奨しています。
1、賞味期限切れの食品は廃棄する。
2、残った食べ物を取り出し、冷蔵庫の外の適当な場所に置く。冷蔵庫内の付属品、仕切り板、食品フレームなどを取り出す。
3、これらの付属品を熱い石鹸水で洗い、清潔なタオルで拭く。
4、熱い石鹸水で冷蔵庫内を拭き、きれいな水と清潔なタオルで再度拭く。
5、冷蔵庫付属品と先に取り出した食品を庫内に戻す。
そのほか、カーペットやカーテン、クッションなどの織物素材の家庭装飾品も、汚れや臭いがつきやすいものです。
カーペットは定期的にクリーニングをしますが、スープやコーヒーなどをこぼした時は、すぐに拭き取ってシミを広げないようにします。
気になる臭いがする場合は、重曹(baking soda)をカーペットの上に薄くふりかけ、一晩放置して(その間、ペットや乳幼児をこの場所に入れてはいけません)翌日掃除機の「強」で吸引すると臭いが取れます。
市販の活性炭のパックを、室内やクローゼットに吊るしたりゴミ箱に入れると、効果的に臭気を吸います。活性炭には耐用年数がありますので、いつ取り替えるかは商品ラベルを参照してください。
ただし湿度が85%を超えた場合は活性炭も役に立たないので、除湿機またはエアコンの除湿機能で除湿をします。
良い香りで「室内を満たす」
部屋に良い香りを漂わせるのがお好きな人は、コーヒーの紙フィルターに重曹を入れ、お気に入りのアロマオイルを数滴加えてから、紙フィルターの口を閉じて引き出しやクローゼットに入れてみましょう。嫌な臭いを吸収して、心地良い香りを出してくれます。
また、香りで室内を満たすためには、暖房システムのフィルターを変える際に、フィルターにエッセンシャルオイルを10滴ほど垂らしておきます。
空気の流れに乗って、良い香りが部屋全体に広がります。
ファミリールームの香りの演出には、花や果物、良い茶葉など「天然の芳香剤」を使いましょう。
ただし、室内に置くには向かない花もあり、花の香りが強すぎる場合もありますので植物の選択には注意が必要です。
最後に、時おり部屋の窓とドアを開けて、風通しを良くすることを忘れないでください。冬でも同様です。これは室内の異臭を消すための最も速く、かつ効果的な方法だからです。
(翻訳編集・鳥飼聡)
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