歴史文書に見られる憑き物の災禍(2)
聖書物語 憑依した悪鬼を追い出したイエス
「憑依」という現象は、東洋だけではなく、西洋の文化にも見られます。『聖書』には、イエスが憑依した悪鬼を追い出すという物語がいくつかあります。
ある少年が口がきけない悪鬼に憑依されていました。悪鬼は少年の肉体を苦しめ、彼を殺そうとして火や水に投げ込み、しばしば彼を痙攣させたり、口から泡を吹かせたりしていました。イエスはその悪鬼を叱責し、少年の体から出てくるように命じました。悪鬼は抵抗できず、奮闘し、怒鳴り、ついに少年の体から離れてきました。
聖書の物語の中で、イエスは悪鬼に憑かれた人のために悪鬼を追い出すことが何度もありました。イエスは12人の弟子を連れて、ガダラ人の地に着きました。イエスが舟から降りると、悪霊に憑かれた人が、墓から出てきました。その人は行動が非常に異常でした。夜も晝も、絶えず墓や山にて叫び、石で自分を攻撃しました。憑依した悪鬼が強すぎるため、足枷や鉄の鎖を使ってその人を何度も縛っても、鎖を壊して足枷を壊してしまいました。人々はもう耐えられなくなっていましたが、悪鬼を縛ることもできず、誰もどうしようもありませんでした。
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