写真はイメージ(MTV1983 / PIXTA)

オーストラリアのダイバーと小ザメの11年来の不思議な友情

サメといえば、人々は鋭い歯に大きく開いた口を思い浮かべます。映画でもサメが人を傷つけたり、食べたりする獰猛なシーンはあります。 しかし、実際には多くのサメは穏やかな性格で、積極的に人に危害を加えることは少ないのです。 ジンベエザメは最も典型的な例の一種で、人と一緒に泳ぐだけでなく、体を撫でさせてくれます。

オーストラリアのあるダイビングインストラクターは、メスのオーストラリアンタイガーシャーク(ポート・ジャクソン・シャーク)と友情を築き、11年間育んできました。

ニューサウスウェールズ州のポートマッコーリーに住んでいたリック・アンダーソンさんは、≪大紀元時報≫に彼らの変わった関係を紹介してくれました。「以前はほぼ毎週会っていましたが、今は車で5時間離れたところに引っ越したので、最後に会ったのは1年ほど前になります」。

彼は最近、クイーンズランド州のゴールドコーストに引っ越しました。

「11年前、生徒たちにダイビングを教えていたときに、友人のオーストラリアンタイガーシャークと初めて出会いました」とリックは説明します。「ダイビング中、孵化したばかりのたくさんのオーストラリアンタイガーシャークが私たちの周りを泳いでいるのに気付きました。当時は体長15cmほどでしたが、今では1.8m近くになっています」

「私は慎重にそのうちの一匹に近づき、手の上にくるように試しました。成功するまでそう時間はかかりませんでした。私はそれを優しく叩き、生徒たちは驚いていました」

不思議なことに、このサメは成長した後も、ダイビング中のリックさんを認識してくれました。

「私が、数週間、数ヶ月、更には一年ぶりにそこでダイビングすると、毎回同じ状況が起こります。礁石の付近まで潜ると、私に気づいてくれて、泳いできて、撫でたり、抱いたりするように要求してきます」

「私たちは何年も前から仲良くしてきました。私が気づいていないときも、他のダイバーの横を泳いできて、私が振り向いて腕を差し出すまで、足や肩をさすり続けます」

オーストラリアのイタチザメは、甲殻類や貝類を餌とする底棲魚だとリックさんは言います。 このサメは卵生で、母親が海中で卵を産み、体でゆっくりと岩礁に押し付け、卵は自力で孵化します。 恐竜の時代からほとんど変わっていないようです。

長い間、人はサメを誤解し、映画では「影に潜む殺人者」という間違ったイメージで描かれてきました。 しかし、実際には人間とサメの関係はそれほど緊迫したものではありません。

リックさんは、サメの人に対する脅威よりも、人のサメへの傷害の方が大きいと述べました。2018年の調査では、毎年約1億匹のサメが人間に殺されているのに対し、サメの死因は統計10人以下と報告されています。

このダイブインストラクターは最近、旧友のことを思い出し、その素敵な再会ビデオを自分の経営するダイビングスクール(Ricks Dive School)のFacebookページに投稿しました。

映像はこちらから

「今はゴールドコーストに住んでいて、一緒にダイビングした日々をとても恋しく感じます」と彼は書きました。

彼の動物の友達について、「とても美しい動物です。私たちの友情を他の人々と共有し、サメは人間と同じように自分たちの生活をしたいだけであることを伝えられて、嬉しく思います」と述べています。

「彼とこの美しいサメとの友情は素晴らしいものです」

(翻訳・神谷一真)

関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。