2021年4月のAP通信による1万人以上を収容できる新疆ウイグル自治区の「烏魯木齊市第三看守所(Urumqi No. 3)」という中国最大の収容所の外で警備任務に従事する警察官等(AP通信社)

ウイグル族を盾に…中国に経済的援助を求めるタリバン

イスラム教徒が多数派を占める中央アジア諸国の政府は、新疆ウイグル自治区のウイグル人や他のイスラム教少数派に対する中国共産党の迫害行為を公に非難することを避けてきた。これは同地域で中国の影響力が拡大しているだけでなく、こうした諸国が中国からの投資を欲しているためである。

今回アフガニスタンで再び政権を掌握したタリバンにも同様の政治的・経済的打算がある。フランス通信社の報道によれば、2021年7月に中国の王毅外相(外交部長)と会談したタリバン幹部等は、中国からの経済的支援と引き換えに国境を越えて中国に攻撃を加える過激派の巣窟のようなアフガニスタンには決してしないと宣言した。アフガニスタンは中央アジアと南アジアの交差点に位置する内陸国である。

こんな約束を守るのはタリバンにとって訳ないことであると米公共ラジオ局(NPR)に語ったジャーマン・マーシャル財団(GMF)のアンドリュー・スモール(Andrew Small)上級研究員は、「なぜなら、長期的な視点からタリバンは新疆ウイグル自治区には目もくれない。率直に言ってどうでもよいのである。これはタリバンの主要問題ではない」と説明している。

▶ 続きを読む
関連記事
英国議会で、中共指導部の思考様式をテーマにした座談会が開かれた。専門家らは、中共の行動原理や臓器収奪など人権侵害の実態を分析し、西側民主国家が加担を避けるための対応を議論した
EUは中国製タイヤに最大45.3%の反ダンピング関税を発動。ダンピング輸入が域内産業に損害を与えたと認定し、約8万人の雇用への影響も指摘。企業別に異なる税率を適用する
中国資本企業による越境環境汚染にタイで怒りが噴出。最近、市民らは首都バンコクにある中国大使館前で習近平のマスクを着け、「ここはタイであり、北京ではない」と抗議活動を行った
ニュージーランドのラクソン首相は、豪州とフィジーが締結した防衛同盟への参加を検討していると明らかにした。南太平洋で影響力を強める中国共産党政権を念頭に、多国間の安全保障網づくりが進んでいる
WHOは7月9日、コンゴ民主共和国で続くエボラ出血熱の流行について、死者が600人に達したと発表した。アフリカ疾病予防管理センターは、今回の流行を「過去に例を見ない速さで拡大している」と警告