「国の指導者を狙った陰謀があった」中国ポータルサイトに署名記事
中国主要ポータルサイトの「捜狐」と「網易」は、江蘇省公安局刑事警察隊元隊長の羅文進(ら ぶんしん)氏が、国の「某主要指導者」を狙う陰謀を企てていたという記事を、14日同時に掲載した。
羅氏は、2020年7月末から江蘇省規律検査委員会の取り調べを受け、今年3月2日に党籍を剥奪され、近況は不明。
同署名記事は、羅氏は、鄧恢林(とう えりん)氏と頼小民(らい しょうみん)氏と共に違法行為を働いたとしている。「羅は鄧と、中央政府の政策をでたらめに論じ、国の主要指導者を貶していた。南京での記念行事に参列する同指導者に悪事を働こうとしたが、安全部門はその陰謀を阻止した」
記事は、指導者の名前や陰謀を働いた時期などに言及していない。
鄧恢林氏は、重慶市元副市長、重慶市公安局元局長、湖北省公安局元副局長を歴任したのち、最高指導部の中共中央政法委員会弁公室主任を務めた。江沢民派のメンバーで中央政法委前トップ孟建柱氏の腹心だった。
鄧氏は、2020年6月14日から重大な規律・法律違反の疑いで取り調べを受け、翌年1月、収賄罪で逮捕され、いまは審理中。
頼小民氏は、大手国有企業「中国華融資産管理」の元会長兼共産党書記。今年1月5日に収賄・汚職・重婚の罪で死刑が確定、1月29日に処刑された。頼氏は、江沢民元総書記の側近である曽慶紅元国家副主席の配下とみられる。
記事は、羅氏が中央規律検査委員会、公安部、国家安全部および軍諜報員の個人的な安全を脅かしたと記したが、関係者の名前など詳細に触れていない。
記事は最後に、「江蘇省に残っている鄧恢林と頼小民の残党の影響を完全に排除する」と今後も粛清を続けることをほのめかした。
江蘇省は江沢民元総書記の生まれ故郷で勢力基盤の一つといわれている。
(翻訳編集・叶子)
関連記事
経営破たんの中国新興EVメーカー「極越汽車」をめぐる騒動、続く。
通学中の学生を狙った社会報復事件が絶えない中国、学校前は厳重警備。
その非人道的な所業から多くの国から停止を求められている中共の臓器狩り。中国共産党は否定しているが、今回、党内部の官僚から内部告発があった。告発者は「これはすでに産業化された仕組みだ」と述べている
10年前、中共は「中国製造2025」計画を掲げハイテク製造業強国を目指した。しかし現在、中共は知的財産権侵害や不公正競争の指摘を受けている。EVや高速鉄道で進展も、核心的な技術は不十分だ。
中国の資本市場から11月に457億ドルの資金が流出し、過去最大を記録。トランプ氏の関税政策への懸念と中国経済の不安定さが主因。中国政府の景気刺激策は市場の期待に応えられず、人民元も下落。習近平は窮地に陥っている