歴史文書に見られる憑き物の災禍
妲己に蠱惑され国を滅ぼした紂王
古代の小説『封神演義』では、千年生きた憑き物(狐狸の精霊)が、冀州侯の娘、妲己の魂を滅ぼして身体を手に入れた事が伝えられています。後宮に入った妲己は、その美貌で紂王を思い通りに操り始め、次第に紂王は妲己に操られるまま、妲己の美しさに欲情し、政治を無視して過ごし、暴政を行うようになりました。
ある日、終南山の道教の師匠である雲中子は、宮廷に邪気が満ちているのを見て、将来は国家の大患になる恐れがあると、紂王を憐れに感じました。そこで彼は王のために妖狐を退治しようと考え、枯れた松の枝を使って木刀を作り、紂王に献上し、宮中の建物に吊るして、妖狐を退治してくださいとお願いしました。
その木刀を見た瞬間、妲己は恐れ慄きました。雲中子は、ただの木刀で妲己を制圧し、殺せるほど深い知識があったのです。しかし、紂王は、息も絶え絶えになっている妲己の様子を見て、急いで木刀を燃やすように命じました。
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