テドロスWHO事務局長「研究所漏えい説を排除するのは時期尚早」と発言
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイエスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は、中国科学院武漢ウイルス研究所(WIV)からの漏洩が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの原因である可能性を排除するのは、時期尚早であると表明した。それだけでなく、コロナ変異株により症例件数が急増している一部のインド太平洋諸国が中国製ワクチンを中止する、または他国製ワクチンに切り替える対策を講じていると述べた。
AP通信が報じたところでは、ゲブレイエスス事務局長は2021年7月、湖北省武漢市で最初のヒト感染例が確認された新型コロナウイルス感染症の起源解明を目的として第一次現地調査を実施した調査団がほぼ生データを取得できない状況であったことが実証されたと話している。
同事務局長はまた、ウイルスが中国科学院武漢ウイルス研究所から漏洩したという仮説を排除するのは「時期尚早」であると述べている。2021年3月に世界保健機関が発表した調査報告には、同研究所からウイルスが漏洩した可能性は「極めて低い」と記されていた。
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