国の天然記念物「峨嵋山樹林」、傷つけや穴開けの被害 山口県は文化庁に届出
山口県光市にある国の天然記念物「峨嵋山樹林」にある207本の樹木が、ノコギリのような刃物で傷つけられたり、ドリルで穴を開けられたりする被害が確認された。6月15日、山口県は文化庁に天然記念物のき損について届け出た。被害の範囲は0.5ヘクタールに及ぶ。
山口県によると、樹木の被害は6月1日、自然公園指導員が最初に確認した。同月10日に被害を光警察署へ通報した。同署は文化財保護法違反の疑いで捜査するという。
山口県自然・野生生物保護班は、「県立室積公園に防犯カメラは設置しておらず、人物の特定はできていない」と大紀元の取材に答えた。今後の対応として「関係機関と連携し、損傷した樹木の撤去や保全措置を実施する」と述べた。
「峨嵋山樹林」は室積の象鼻ケ岬にそびえる峨嵋山にあり、山の様子が中国四川省にある峨眉山に似ているため、命名されたという。昭和7年には「峨嵋山樹林」が国の天然記念物に指定された。また、昭和15年には山口県が峨嵋山周辺を県立室積公園とし、昭和31年には瀬戸内海国立公園区域に追加指定された。
(蘇文悦)
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