kaybee07/Creative Commons
kaybee07/Creative Commons
【医学古今】

漢方と美容

漢方美容法は、顔の症状以外に内臓機能を確認したうえで行えば、より効果が得られやすくなります。同じ症状であっても、臓腑機能の状況が違えば、異なる治療をする場合もあります。顔の皮膚の状態には五臓六腑が関与していますが、顔色や皮膚のトラブルに密接に関連するのは肝、肺、脾(胃腸系を含む)でしょう。参考までに、いくつかの実行しやすい美容処方をご紹介します。

1、桑葉のお茶

桑葉(そうよう)は肺と肝に作用して疏風清熱と清肝明目の効能があり、風熱の感冒による発熱、咳嗽、咽喉腫痛、頭痛、肝経実熱による目赤、眼の腫脹、疼痛、多涙によく使用されます。桑葉はまた良好な美容効果もあり、特にニキビやシミに対して良い効果があります。

使用法は、新鮮な桑葉50g(乾燥した葉であれば10g)を500mlの水に入れて沸騰してから1分間煎じた後、漉してお茶の代わりに飲みます。15日~30日間続ければ効果が出ます。

2、バラの花のお茶

バラの花は肝と脾に作用し、気鬱や瘀血を治療する効能があり、気分の憂鬱や月経不順、便通不良、皮膚乾燥、目の周りのクマやシミなどに使用します。単独でも良いし、桑葉と一緒に使用しても良いです。使用量は、乾燥したものであれば、毎日3~5gです。ただし、活血の作用があるので、妊婦に使うのは控えたほうが良いでしょう。

3、銀杏

銀杏(ぎんきょう)は肺に作用し、除湿と収渋の効能があり、喘息やおりものなどに使用されます。美容に使う場合、銀杏の実を細かく潰して顔に塗れば美白の効果があります。

(漢方医師・甄 立学)

関連記事
「五運六気」に基づく予測で、今後3年間の疫病や食糧危機を乗り越えるための対策を解説。体調管理と備蓄の重要性を学び、2028年の転機に向けた準備を!
春の体調管理にぴったり!五行の理論を活かした「白菜×春菊」のレシピで、肝と肺のバランスを整え、花粉症や風邪の不調を和らげましょう。
植毛は簡単な解決策ではない!手術の歴史から最新技術、回復の過程まで、成功するために知っておくべき重要なポイントを解説します。
唐の時代、宮中の女官が兵士への想いを込めて綿入れ戦袍に詩を忍ばせました。その切ない恋の行方と、思いが繋がる美しい物語をご覧ください。
プラスチックが引き起こす健康リスク、特にマイクロプラスチックががんや肺疾患に与える影響について詳しく解説。生活に潜む危険とその対策方法を知りましょう。