2020年2月27日、ニューヨークの路上に設置された新聞ボックスの中に入っている、中国政府が運営する英字新聞社「China Daily(チャイナ・デイリー)」。(Chung I Ho/大紀元)

中国共産党機関紙、米メディアへの浸透を強化 半年間の広告費が5億円近く 

米司法省が5月24日に開示した文書によると、中国政府が運営する英字新聞社「China Daily(チャイナ・デイリー)」はこの半年間、タイム誌、ロサンゼルス・タイムズ紙、フィナンシャル・ タイムズ紙、フォーリン・ポリシー誌などに160万ドル(約1億7500万円)以上の広告費を費やした。

チャイナ・デイリーはまた、100万ドル(約1億945万円)を投じて、シカゴ・トリビューン紙、ヒューストン・クロニクル紙など地方紙に自社出版物を印刷させていた。

チャイナ・デイリーは過去30年間、米主流紙や地方紙の広告枠を購入し、自社記事を「折り込み広告」として、あたかも新聞紙面の一部にみえるかのように挿入している。

米「外国代理人登録法」の最新の情報開示によると、「チャイナ・デイリー」は過去半年で広告費を36%以上増加させ、330万ドル(約3億6120万円)近くから450万ドル(約4億9250万円)以上に増やした。

中国共産党機関紙であるチャイナ・デイリーは、1983年に外国代理人登録法に記録された。

これまで複数の米新聞社は、「チャイナ・デイリー」が発行する「China Watch(チャイナ・ウォッチ)」のページを掲載したために批判を受けてきた。

例えば、ニューヨーク・タイムズ紙は過去10年間、中国共産党を宣伝する記事を200本以上掲載してきた。なかには中国当局の人権侵害を美化する内容も含まれている。2019年に公開した中国出資の動画広告では、抑圧されたウイグル人は当局の統治下で観光産業を発展させてきたと主張した。

非難を受けて、ニューヨーク・タイムズ紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ワシントン・ポスト紙は相次ぎチャイナ・デイリーとの関係を断ち切った。

ニューヨーク・タイムズ紙は昨年8月、自社サイトにある数百にのぼる中国当局の有料広告を削除した。同紙のスポークスマンは当時、同社は2020年初めにチャイナ・デイリーを含む中国国営メディアからの広告の受け入れ停止を決定したと語った。

(大紀元日本ウェブ編集部)

 

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