2021年3月、米グラミー賞受賞パフォーマンスを行う韓国のアイドルグループ、BTS。参考写真(Theo Wargo/Getty Images for The Recording Academy)

中国が検閲 BTS、レディー・ガガなど米番組出演シーン削除 中国国内からも批判の声

防弾少年団BTS)、レディー・ガガなど有名スターらが出演した米人気ドラマ「フレンズ」が中国で配信する際、彼らの出演シーンがカットされたことが中国内外で話題となっている。中国国内のファンは「世界の国々から関係を断絶されている」と中国政府の検閲に批判の声を上げている。

米エンタメ業界誌・バラエティーは27日(現地時間)、中国の主要動画配信プラットフォームが米ドラマ「フレンズ:リユニオン」の中で、ゲストとして出演したBTS、レディー・ガガ、ジャスティン・ビーバーのシーンの一部をカットして配信した、と報じた。

中国のネットユーザーらはカットされた理由として、中国当局の検閲が背後にあると見ている。BTSは昨年10月、米韓関係の寄与による国際賞授賞式で「両国(米韓)が一緒に経験した苦難の歴史と数多くの方々の犠牲を、永遠に記憶する」と朝鮮戦争の犠牲者について言及したことがある。これについて、中国国内世論からは、北朝鮮を支援した中国共産党軍の犠牲に触れなかったとして、反発する声が上がった。党機関紙などはこの話題を大きく取り上げた。

このほか、ガガ氏は2016年、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世と面会したことを理由に、中国政府から国内公演の禁止処分を受けている。ビーバー氏は2014年、靖国神社を訪問した写真がマスコミに公開された後、同様に中国での公演が禁止された。

中国国内で多くのファンを持つ「フレンズ」は、今回の放送再開ニュースだけでも中国内で大きく話題となっていた。しかし中国政府により再び一部が削除されたことで、中国のファンから批判の声が出ている。一部の中国ネットユーザーは微博などSNS上で「孤立主義をとった清国に戻るのではないか」、「世界中の国々と断絶している」などと書き込み、不満をあらわにした。

(編集・潤水)

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