中国外務省の華春瑩報道官(新唐人テレビよりスクリーンショット)

米政府、中国公安省高官子弟のビザ不発給 制裁措置の一環か

中国外務省華春瑩報道官は13日の定例記者会見で、米政府が米入国を希望する中国公安部(省)などの高官の子弟の査証(ビザ)申請を却下したことを明らかにした。

同日の会見で、記者団から「米大学に進学する中国人学生が米国大使館に入国ビザを申請したが、拒否された。理由は、学生の父親が公安部の職員だからと大使館側に言われたという情報が入った」との質問があった。

記者団によると、米大使館から入手したメモでは、米国務長官は中国の移民局、国家安全部、公安部などに勤務する現役職員の配偶者と子女に入国ビザを発給しないよう指示した。

これに対し、華氏は最近入手した情報として、それは事実だと認めた。

華氏は、米政府が政治的な理由から、「米中両国の往来を人為的に破壊している」と批判した。

米国務省は12日、中国伝統気功グループ、法輪功の学習者への迫害に関わったとして、四川省成都市の「邪教問題の防止と対応指導チーム」弁公室(610弁公室)の元トップ、余輝氏に制裁を科すると発表した。余氏とその近親者の米国入国を禁止した。

また、国務省はこれまで、新疆ウイグル自治区や香港などの住民の人権を侵害したとして、中国当局者十数人に制裁措置を科した。当局者とその配偶者らは米国に入国できないほか、米国の資産も凍結された。

いっぽう、12日、米、英、独などの国連代表団と国際人権団体は、国連オンライン会議に出席し、中国の新疆ウイグル自治区の人権状況について議論した。各国の国連大使は、中国当局に対して、国連人権高等弁務官事務所の職員による新疆ウイグル自治区の現地調査を許可するよう求めた。    

これに対して、華報道官は「インディアンなど先住民族への民族浄化」「英国の数百年にわたる植民地支配」「ナミビアでの植民地時代にドイツ軍による大量虐殺」を挙げて、米英独3カ国にも「深刻な人権問題があった」と反論した。

(翻訳編集・張哲)

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